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マーケット > レポート > 225の『ココがPOINT! >  夏枯れの季節に「意外高」も?その理由は?

225の『ココがPOINT!』

2017/07/25

夏枯れの季節に「意外高」も?その理由は?

日経平均株価は2万円をはさんだ揉み合いが続いています。強弱材料が対立しているため、株価に方向感が出てこないことが要因と考えられます。

ただ、株式相場のこう着感の背景には、アナリスト規制が厳しくなっているため、決算発表直前の銘柄を先回りして物色しにくくなっていることもありそうです。だとすれば、決算発表の進捗とともに、物色される銘柄が増え、株価が動意付いてくる可能性がありそうです。

7月のFOMCが終了すると、日米欧で金融政策を決める会合は秋まで予定されていません。8月に入り、東京株式市場では夏休みが本格化し「夏枯れ」となりやすい季節になりますが、そのタイミングで市場の関心が金融政策から好調な企業業績に移ってくる可能性もあります。8月の株式市場は「意外高」になる可能性もありそうです。

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強弱材料が対立

6/20(火)に一時20,318円11銭まで上昇した後、日経平均株価は2万円をはさんだ揉み合いが続いています。強弱材料が対立しているため、株価に方向感が出てこないことが要因です。

マイナス要因としてはおもに次の4点があげられます。

(1)米国では「ロシアゲート問題」、日本では「加計問題」が深刻化し、日米で政治不信が強まってきたこと
(2)米国・欧州で中央銀行のバランスシート縮小への議論が本格化し、株式市場からの資金流出が懸念されていること
(3)米国株については、株価の割高感を指摘する向きも増えていること
(4)7/11(火)を境に外為市場で円高・ドル安の動きが強まったこと(図2)

逆にプラス要因としてはおもに次の3点があげられます。

(1)日米ともに企業業績は好調が見込まれていること
(2)米国経済は緩やかな拡大基調で、FRB(米連邦準備制度理事会)による急激な金融引き締めは想定されていないこと
(3)欧州の政治リスクや世界の地政学的リスクが一時に比べ後退し、その分投資家のリスク許容度が高まっていること

テクニカル的には、図1にもあるように日経平均株価は25日移動平均線をはさんだ展開になっており、相場のこう着感を象徴するかのような動きになっています。一方、一目均衡表分析(図3)では、日々線が厚いクモの上を横ばいで推移する形になっており、底固い形になっています。反面、東証一部の騰落レシオが過熱圏を示唆する120%に近づくなど、下値不安も台頭しつつあります。テクニカル的にも強弱が対立する形になっていると言えそうです。

こうした中、日米ともに2017年4〜6月期の決算発表が本格化してきています。当面は、決算発表で個別に反応する展開になるとの見方が一般的なようです。

図1:日経平均株価(日足)〜強弱材料が対立

  • ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2017/07/25取引時間中

図2:ドル・円相場(日足)〜円高局面に

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2017/07/25取引時間中

図3:日経平均株価(日足)・一目均衡表〜底堅いものの…

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2017/07/25取引時間中
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当面のタイムスケジュール〜決算発表が佳境に

当面は日米で本格化する決算発表がもっとも重要なタイムスケジュールであると考えられます。

米国では7月末までに、キャタピラー、AMD、フェイスブック、インテルなど重要企業の決算発表が続きます。8/1(火)にはアップルが決算発表を予定しています。S&P500に採用されている米主要企業の純利益は前年同期比8%超の増益が見込まれています。決算発表を経て、米主力企業の増益基調が確認されれば、米国株の上昇を通じ、日本株にも追い風が吹く可能性が膨らんでくるとみられます。

さらに、東証上場企業についても利益の上振れが見込めそうです。6月調査の日銀短観では、3月に想定していたよりも現況の改善が認められる業種がほとんどになっていました。日本企業にとって重要な米国や中国の経済が拡大していることや、外為相場が前年同期比で円安に転じてきたこと等がプラス材料になっていると考えられます。まだサンプル数としては少ないですが、7/24(月)までに決算発表をした企業の多くは、事前の市場予想を上回る利益を確保しているようです。

株式相場のこう着感の背景には、アナリスト規制が厳しくなっているため、決算発表直前の銘柄を先回りして物色しにくくなっていることもありそうです。だとすれば、決算発表の進捗とともに、物色される銘柄が増え、株価が動意付いてくる可能性がありそうです。

なお、決算発表以外では7/26(水)(日本時間では27日午前3時頃)に結果が発表されるFOMC(米連邦公開市場委員会)にも注意が必要であると思われます。今回は、金融政策の変更が見込まれていない上、イエレン議長の記者会見も予定されていないため、注目度は低めですが、資産縮小開始タイミングや物価の見方等について細かな変化があるか否かが注目されそうです。

表1:当面の重要なタイムスケジュール〜決算発表が佳境に

月日(曜日)

国・地域

予定内容

ポイント

7/25(火) 日本 日銀金融政策決定会合(6/16発表分)議事録  
日本 ★決算発表28社 信越化学(4063)、三菱自(7211)他
7月IFO企業景況感指数 約7,000社の独企業を対象に現況と今後6ヵ月の景況感を質問
米国 5月FHFA住宅価格指数 4月は前月比+0.7%
米国 5月S&PコアロジックCS20都市住宅価格 4月は前月比+0.28%
米国 7月コンファレンスボード消費者信頼感指数  
7/26(水) 日本 ★決算発表54社 日本電産(6594)、任天堂(7974)他
米国 ☆決算発表 ボーイング、フォード、FB他
米国 6月新築住宅販売件数 5月は前月比+2.9%
米国 FOMC結果発表(日本時間27日午前3時)  
7/27(木) 日本 ★決算発表134社 ドコモ(9437)、日産(7201)、東京エレク(8035)他
米国 ☆決算発表 インテル他
米国 6月耐久財受注 米国設備投資の先行指標
7/28(金) 日本 6月失業率/有効求人倍率 5月は実業率3.1%、有効求人倍率1.49倍
日本 6月全国消費者物価指数 コンセンサス(食品・エネルギーを除く)は前月比-0.1%
日本 7月東京都区部消費者物価指数 コンセンサス(食品・エネルギーを除く)は前月比-0.1%
日本 日銀金融政策決定会合(7/20発表)おもな意見  
日本 ★決算発表336社 ファナック(6954)、コマツ(6301)、JR東日本(9020)他
米国 4〜6月期GDP速報値 コンセンサスは前期比・年率+2.6%
7/30(日) 日本 横浜市長選挙  
7/31(月) 日本 6月鉱工業生産 5月は前月比-3.6%
日本 ★決算発表342社 三井住友FG(8316)、みずほFG(8411)、ヤマトHD(9064)
中国 7月中国製造業PMI コンセンサスは51.4
米国 6月中古住宅販売仮契約 コンセンサスは前月比+1.0%
8/1(火) 日本 東芝(6502)が指定替え(東証2部に)  
日本 ★決算発表81社 ソニー(6758)、ホンダ(7267)、三菱UFJ(8306)
欧州 ユーロ圏4〜6月期GDP コンセンサスは前年比+1.9%
米国 7月ISM製造業指数 コンセンサスは55.6
米国 7月新車販売台数  
米国 ☆決算発表 スプリント、アップル他
8/2(水) 日本 ★決算発表98社 マツダ(7261)、三菱商(8058)他
米国 7月ADP雇用統計 コンセンサスは+18.4万人
8/3(木) 日本 ★決算発表132社 三井物(8031)、住友商(8053)他
米国 7月ISM非製造業指数 雇用や新規受注等の詳細にも注意
8/4(金) 日本 ★決算発表342社 トヨタ(7203)、三菱地所(8802)他
米国 7月雇用統計 前月は+22.2万人、コンセンサスは+17.5万人

表2:日米欧中央銀行会議の結果発表予定日

  2017年 2018年
日銀金融政策決定会合 9/21(木)、10/31(火)、12/21(木) 1/23(火)、3/9(金)、4/27(金)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 7/26(水)、9/20(水)、11/1(水)、12/13(水) 1/31(水)、3/21(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 9/7(木)、10/26(木)、12/14(木)  

※各種報道、日米欧中銀Webサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しました。日付は現地時間を基準に記載しています。

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【ココがPOINT!】夏枯れの季節に「意外高」も?その理由は?

7月のFOMCが終了すると、日米欧で金融政策を決める会合は秋(9月)まで予定されていません。このため、外為市場が大きく動く可能性は小さくなるとみられます。特に8/4(金)に米雇用統計(7月)の結果が発表された後は、同統計で大きな波乱がない限り、市場の関心は好調な企業業績に移りやすくなると考えられます。

表3は主要上場企業の決算発表スケジュールです。日ごとに決算発表を予定している企業の社数も記載しています。主要企業の決算発表は7月末までにいったんは大きなヤマ場を越すことがご理解頂けると思います。さらに、米雇用統計の発表日である8/4(金)には、我が国で時価総額トップのトヨタ自動車(7203)やNTT(9432)の決算発表も終わります。

この頃から、東京株式市場では夏休みが本格化し「夏枯れ」となりやすい季節になるとみられますが、そのタイミングで市場の関心が金融政策から好調な企業業績に移ってくる可能性もありそうです。さらに我が国で最大の時価総額を誇るトヨタ自動車の決算発表が終われば、市場参加者がリスクを取りやすくなると考えられます。8月の東京株式市場が「意外高」になっても不思議ではないと考えられます。

2017年4〜6月期は市場コンセンサスでは、東京エレク(8035)、ソニー(6758)、京セラ(6971)、ローム(6963)などの電気機器、日東電工(6988)や三菱ケミカル(4188)等の化学等で大幅増益が期待されており、それらの企業で期待通り、またはそれ以上の利益が計上されてくれば、日経平均株価が2万円台半ばに進んでくる可能性もありそうです。

表3:主要上場企業の決算発表スケジュール

月日(曜日)

発表社数

発表予定の主要企業

7/25(火) 27 信越化学
7/26(水) 54 任天堂、日本電産
7/27(木) 133 NTTドコモ、東京エレク、HOYA、日産、キーエンス
7/28(金) 336 JR東海、JR東日本、京セラ、ファナック、デンソー、日立、コマツ、豊田織、新日鉄、ヤフー、オリエンタルランド、アステラス薬、武田薬
7/31(月) 342 村田製、パナソニック、三菱電、みずほFG、三井住友FG
8/1(火) 81 KDDI、本田技、ソニー、三菱UFJ
8/2(水) 98 三菱商
8/3(木) 132 三井不、三井物産、SUBARU、スズキ
8/4(金) 342 NTT、三菱地所、伊藤忠、トヨタ
8/7(月) 195 ソフトバンクG
8/8(火) 266 ダイキン、SMC、大和ハウス
8/9(水) 320 MS&AD、第一生命、T&Dホールディングス
8/10(木) 575 日本郵政、リクルート
8/11(金) 2  
8/14(月) 122 富士フィルム
8/15(火) 7  
  • ※Bloomberg、当社WEBサイト決算発表スケジュール等をもとにSBI証券が作成。決算発表予定日は変更されることもありますので、ご注意ください。
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