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マーケット > レポート > 225の『ココがPOINT! >  弱気は禁物?「日経平均株価18,000円」を予想する理由は?

225の『ココがPOINT!』

2016/05/17

弱気は禁物?「日経平均株価18,000円」を予想する理由は?

4月下旬以降続いてきた決算発表もおおむね一巡しました。この間、日経平均株価は5/2(月)に15,975円の安値を付けるなど、不安定な場面もありましたが、その後は持ち直す傾向にあるようです。

「225の『ココがPOINT!』」では、今後1〜2ヵ月の間に日経平均株価が18,000円近くまで上昇しても不思議ではないと考えています。今回はその理由をご説明しながら「企業業績と株価」についての見方を整理してみたいと思います。

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悪材料出尽くし?

日経平均株価は4/25(月)に17,613円の高値を付けました。直前の週末4/22(金)にドル・円相場が111円台後半の円安・ドル高水準を付けたことが好感されました。しかし4/28(木)に日銀金融政策決定会合で追加金融緩和が見送られると、円高・ドル安が進み、大型連休でポジションが取りにくいことも重なって5/2(月)には日経平均株価は15,975円47銭の安値を付けました。(図1参照)

その後の日経平均株価は持ち直す動きとなっています。為替市場が落ち着き、米国株の動きも堅調であったということ等もプラス材料とみられますが、最大の要因は「企業の業績見通し」に対する過度の懸念が後退したためと考えられます。5/11(水)には我が国最大の上場企業であるトヨタの決算発表が終わり、5/13(金)には発表社数ベースで決算発表がピークアウトしましたが、これらの動きと合わせ、日経平均株価は次第に上昇する形になっています。

そこで、今回の「225の『ココがPOINT!』」では、企業業績と株価をテーマに解説するとともに、今後の日経平均株価の先行きを占ってみたいと思います。結論から申し上げますと、日経平均株価は今後1〜2ヵ月の間に18,000円近辺まで上昇しても不思議ではないと考えられます。

図1:日経平均株価(日足)・一目均衡表

  • ※当社チャートツールもとにSBI証券が作成。データは2016/5/17現在。
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当面のタイムスケジュール〜成長戦略などの経済政策に注目〜

株式市場では、4月下旬から先週末の5月第2週まで、「決算発表」が最大の注目テーマでした。この時期、多くの上場企業が決算発表を実施し、株価も個々の企業の決算や業績見通しに敏感に反応してきました。

そうした決算発表シーズンも終ると、株式市場では通常通り、日米を中心とする経済指標が主要な注目材料になってきます。その中で5/18(水)の取引開始前には、我が国の2016/1〜3月期GDP統計が発表されることになります。前四半期の2015/10〜12月期は前期比年率-1.1%と後退局面になりましたが、この四半期では+0.3%(年率)に回復するというのが事前の市場コンセンサスになっています。

ただ、2016/1〜3月の経済状況については、決算発表時にすでに個々の企業には織り込み済みの形になっています。したがってGDP統計は重要経済指標として「大きな活字」にはなるでしょうが、株式市場への影響は限定的なものにとどまると考えるのが普通だと思います。
ちなみに、我が国の名目GDPは約500兆円です。政府はこれを600兆円に拡大すべく、成長戦略や財政出動に取り組んでいく方針です。そのうち訪日外国人数については2015年に1,974万人でしたが、これを2020年に4,000万人、2030年に6,000万人へと拡大することが「国家目標」になっています。ただ、訪日外国人を送り出す側としては最大級の中国で経済の減速が続いていることや、円高が外国人の訪日動向にどう影響するのか、気になるところです。その意味で、GDPと同じ日に発表される「訪日外客数」の方が、株式市場にとっては重要な材料になると考えられます。

なお、5/26(木)〜5/27(金)の箇所にスケジュールとして記している通り、伊勢志摩でのサミット開催が接近してきました。それを控え、我が国の成長戦略・財政出動の具体論が注目されるようになると考えられます。株価は基本的に、このサミットに向けては期待感を織り込む形で堅調に推移(逆に終了後の反落にも注意)すると予想されます。

表1:当面の重要なタイムスケジュール

月日(曜日)

国・地域

予定内容

ポイント

5/17(火)

米国

4月住宅着工

足元は年率110〜120万件ペースで一進一退

 

米国

4月消費者物価指数

エネルギー・食品を除いたコア部分に注目

 

米国

4月鉱工業生産・設備稼働率

 

5/18(水)

日本

GDP(1〜3月)

前期比年率0.3%成長がコンセンサス

 

日本

4月訪日外客数

3月は前年比31.7%増の201万人

 

米国

FOMC議事録

 

5/19(木)

日本

3月機械受注

前月比-2%がコンセンサス。設備投資の先行指標

 

米国

5月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数

 

米国

◯決算発表〜ウォルマートなど

 

5/20(金)

日本

4月日本製半導体製造装置BBレシオ

 
 

日本

G7財務相・中銀総裁会議(仙台)

 
 

日本

損保大手決算

3月決算発表が実質的に終了

 

台湾

新総裁就任

 
 

米国

4月中古住宅販売件数

年率540万件程度がコンセンサス

5/23(月)

日本

4月貿易統計

 

5/24(火)

5月ZEW景況感指数

 
 

米国

4月新築住宅着工件数

 
 

米国

北米半導体製造装置BBレシオ

 

5/25(水)

日本

気象庁3ヵ月予報

ラニーニャ現象で暑い夏になる可能性も

 

IFO景況感指数

 
 

米国

3月FHFA住宅価格指数

 

5/26(木)

日本

G7首脳会合(伊勢志摩サミット)(〜27日)

我が国の成長戦略、財政出動はどうなるのか?

 

米国

4月耐久財受注

米設備投資の先行きを占う

 

米国

4月中古住宅販売仮契約

 

5/27(金)

日本

消費者物価指数

 
  • ※各種報道等をもとにSBI証券が作成。データは2016/5/17現在。
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【ココがPOINT!】企業業績への懸念が後退し、日経平均予想レンジが上昇

日経平均株価は以下の式によって計算されているという側面があります

(日経平均株価)=(予想EPS)×(予想PER)・・・・・・・(1)

5/16(月)を例にするならば、

(日経平均株価) 16,466円44銭 =(予想EPS)1,191円88銭×(予想PER)13.77倍・・・・(2)

日経平均採用企業が「1年間に稼ぐと予想される1株当たりの純利益」がここでの「予想EPS」です。日経平均採用銘柄は我が国を代表する上場企業群と言えますので、予想EPSは我が国の企業業績を象徴していると考えることができます。日経平均採用銘柄の一部で予想EPSが変わると、ここでの「予想EPS」も変化します。

上記の(2)の5/16(月)のケースでは、この日の「予想EPS」は1,198円88銭で、日経平均株価はその13.77倍(年分)買われた水準であることを示しています。ここで予想PERは市場心理が強いほど大きな数字(倍率)、逆に弱いほど小さな数字(同)になりやすいと考えられます。

(日経平均株価) 19,759円68銭 =(予想EPS)1,191円88銭×(予想PER)16.5倍・・・・(3) (強気な市場?)
(日経平均株価) 16,167円01銭 =(予想EPS)1,191円88銭×(予想PER)13.5倍・・・・(4) (弱気な市場?)

太文字で示したように「予想EPS」が同じでも、(3)のように予想PERが16.5倍まで買われる「強気な市場」であったならば、日経平均株価は19,759円68銭であるかもしれませんし、(4)のように予想PERが13.5倍までしか買われない「弱気な市場」であったならば、日経平均株価は16,167円68銭であるかもしれません。ちなみに、図2で示した2013年半ば以降、日経平均の予想PERがおおむね13.5倍〜16.5倍(中心の15.0倍に対し±10%以内)の範囲内で日経平均株価が評価されています。

ちなみに、「予想EPS」は折れ線(A)〜(C)の間で各日毎に共通ですが、日々変化しますので、(A)〜(C)のグラフも平行して日々変化します。「予想EPS」が上昇基調となるような局面は、企業の業績見通しで上方修正が増えている局面とみられ、図2では「矢印2」の局面です。この局面では折れ線(A)〜曲線(C)が上昇し、日経平均株価も上昇しやすくなります。逆に、企業業績の見通しで下方修正が増える「矢印3」のような局面では、株価が下がりやすくなります。

事実、日経平均株価の「予想EPS」は2015/11/30(月)の1,275円68銭から2016/5/6(金)の1,091円24銭まで下げ、その間の日経平均株価は下落基調を辿ってきました。すなわち、企業業績の見通しが悪化してきたことが、全般的な株価下落につながってきたことがわかります。しかし「予想EPS」は5/6をボトムに5/16(月)には1,191円88銭まで回復しています。

「予想EPS」が回復した大きな理由は、エネルギーや商社の減損計上、業績不振・不祥事企業の特別損失計上が一巡し、それらの企業の予想純利益が正常化に向かうと見込まれたためです。原油価格は一時に比べ上昇しており、確かにエネルギーや商社の業績はある程度改善しそうです。

さらに、決算発表シーズンが終わりますので「予想EPS」の変化も当面は小さくなると予想されます。株価は過度の懸念が後退する中で水準訂正されても不思議ではありません

(日経平均株価) 17,963円35銭 =(予想EPS)1,191円88銭×(予想PER)15.0倍・・・・(5)

日経平均株価が「予想PER」で過去のレンジの真ん中近辺である15倍まで買われると、上記の(5)のように、18,000円弱に上昇しても不思議ではないことになります。為替市場で円高が進み、市場心理が悪化しなければ、十分可能な水準とみられます。

図2:日経平均株価と予想PER13.5倍水準、同15倍・16.5倍水準

  • 日経平均株価公表データをもとにSBI証券が作成。2016/5/16現在。

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