前営業日トピックス
東京市場では、序盤は上値の重い動きとなったものの、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなった。仲値通過後はやや上値の重い動きが見られたものの、午後に入り、米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は欧州時間まで堅調な動きが続いた。
米国市場では、新規材料に乏しい中、米長期金利の上昇を受けてドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで下落したものの、対円ではドル/円の上昇に連れ高となった。
米株式市場では、最近の堅調な米経済指標を背景に、米景気の先行き期待から主要株価指数は堅調な動きが続いた。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きが続き、一時前日比481ドル高まで上昇した。引けにかけてやや上げ幅を縮小し、431.63ドル高(+1.03%)で終了、終値ベースの最高値を3営業日ぶりに更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、108.70ポイント高(+0.60%)で終了した、またS&P500は取引時間中と終値ベースの最高値をともに更新した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。その後 日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比518円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は上昇に転じて堅調な動きとなった。さらに、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことから、堅調な動きとなったものの、仲値通過後は日経平均株価が上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円は売りが優勢となった。ドル/円は、序盤の安値148.11から148.43まで上昇したものの、その後は148.07まで下落した。
(2)午後に入り、日経平均株価が再び堅調な動きとなったことや、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は欧州時間まで堅調な動きとなり、ドル/円は148.75まで上昇した。
(3)米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.076%と7/30以来の高水準まで上昇したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の148.67から149.36まで上昇し、8/2以来の高値を付けた。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで下落したものの、対円ではドル/円の上昇に連れ高となった。なお、終盤に9月分のFOMCの議事要旨が公表され、大多数のメンバーが0.50%の利下げを支持し、一部が0.25%の利下げを支持したことが明らかになった。ただ、マーケットの反応は限定的だった。
本日のトピックス
本日の海外市場では、9月の米消費者物価指数の発表が予定されている。今回は、総合では前月からの低下が予想されているものの、FRBが重視している前年比のコア指数は前月から変わらずの伸びが予想されている。低下が進めば、再び大幅利下げ観測が意識される可能性もあるが、雇用統計の結果程のインパクトがない場合には、限定的な反応になる可能性も考えられる。
消費者物価指数が上振れとなれば、FRBは11月のFOMCで金利の据え置きを発表する可能性が高まり、鈍化すれば利下げ観測が高まる可能性も考えられる。ただ、米大統領選があるため政策の変更は見送られるとの見方もあり、消費者物価指数の結果次第との見方もあり、結果が注目される。
10/10の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
9月消費者物価指数(前年比) ![]()
消費者物価指数(CPI = Consumer Price Index)は、消費者を対象とした小売やサービスの価格動向を示した指数である。特に、食品とエネルギーを除いたコア指数が重要視されている。そして、米国の金融政策を決定する上で重要な経済指標であり、為替市場への影響も非常に大きい。
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2.3% | 2.5% |
前回は、前月から鈍化して2021年2月以来の低水準となり、FRBの目標である2%にさらに近づいた。ただ、FRBが重視している前年比のコア指数は前月から横ばいとなった。 今回は、さらに低下が予想されているが、コア指数は横ばいが予想されており、結果が注目される。 |