前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、一時マイナス圏まで下落する場面があったものの、午後には再び堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。その後、自民党総裁選で石破氏が新総裁に決定したことを受けて、円買いが優勢となり、日経225先物が40000円台から38000円台まで下落したことから、ドル円・クロス円は急落となった。
米国市場では、序盤に発表された8月の米個人所得・支出、さらに米PCEデフレーター(前年比)が市場予想を下回ったことを受けて、米金利の低下とともにドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。その後、ミシガン大学消費者信頼感指数が速報から上方修正されたことを受けて、米金利が上昇に転じてドルは底固い動きとなった。ただ、米金利が終盤にかけて再び低下したことから、ドル/円は142.06まで下落した。
米株式市場では、米PCEデフレーター(前年比)が2021年2月以来の低水準となり、インフレの鈍化が示されると、FRBの追加の大幅利下げ観測が再燃し、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ただ、その後は上げ幅を縮小する動きとなった。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比453ドル高まで上昇して史上最高値を更新した。その後は上げ幅を縮小する動きとなり、137.89ドル高(+0.33%)で終了し、終値ベースの最高値も3営業日ぶりに更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは序盤から堅調な動きとなったものの、前日まで4営業日上昇が続いたことで利益確定の動きが優勢となり、マイナス圏まで下落し、70.70ポイント安(-0.39%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ただ、その後は一時マイナス圏まで下落する場面もあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなる場面もあった。午後に入り、自民党総裁選で、高市氏が優勢との見方から株価が上昇したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きが続いた。さらに、高市氏が1回目の投票で1位となったことから、日経平均株価が一段の上昇となり、ドル円・クロス円も一段の上昇、ドル/円は序盤の144.75から146.49まで上昇した。
(2)その後、自民党総裁選では、高市氏と石破氏との決戦投票となり、石破氏が新総裁に決定したことを受けて、急速な円買いとなり、CMEの日経225先物が40095円から38385円まで急落したこともあり、ドル/円は一時143.13まで下落した。
(3)米国市場では、序盤に発表された8月の米個人所得が0.2%(予想0.4%)、個人支出が0.2%(予想0.3%)となり、さらに米PCEデフレーター(前年比)が市場予想の2.3%、前月の2.5%をともに下回る2.2%となったことを受けて、米金利の低下とともにドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、ドル/円は序盤の143.22から142.38まで下落した。その後、ミシガン大学消費者信頼感指数が速報の69.0から70.1に上方修正されたことを受けて、米金利が上昇に転じてドルは底固い動きとなった。さらに、石破自民党新総裁が「緩和的な金融政策は変わらない」と発言したとの報道も加わり、ドル/円は一時143.08まで値を戻した。ただ、米金利が終盤にかけて再び低下したことから、ドル/円は142.06まで下落した。
本日のトピックス
先週の米経済指標の発表では、通常大きな影響が出ない指標結果に敏感に反応したが、今週は週末に米雇用統計など、重要な経済指標の発表が続くことから、マーケットの反応が注目される。
マーケットでは、FRBの追加利上げに関する思惑が交錯していることから、米経済指標の結果に米金利が敏感に反応し、為替相場にも影響するというパターンがより強まる可能性も考えられる。
本日の海外市場では、ドイツの消費者物価指数、シカゴ購買部協会景気指数の発表が予定されており、米国の指標はそれほど重要視される指標ではないものの、先週同様に結果に敏感に反応する可能性もあることから、注目したい。