前営業日トピックス
休場明けの東京市場では、日経平均株価が序盤から大幅上昇となったことから、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。しかし、日経平均株価が上昇一服となり、上げ幅を大幅に縮小する動きとなると、ドル円・クロス円も下落に転じた。午後には、植田日銀総裁の発言を受けて円が売られ、ドル円・クロス円は再び堅調な動きとなった。ただ、欧州時間では、上昇が一服し、上値の重い動きが続いた。
米国市場では、序盤からドル円・クロス円は底固い動きとなった。そして、米経済指標が軒並み冴えない結果となったことを受けて、米金利の低下とともにドル売りが優勢となった。その後、ドルは値を戻す場面もあったが、米金利の低下が終盤まで続いたことから、主要通貨に対して軟調な動きが続いた。
米株式市場では、FRBが積極的に利下げを行うとの観測が引き続き材料視され、主要株価指数は堅調な動きとなった。ダウ平均は、序盤から底固い動きとなり、一時前日比156ドル高まで上昇し、2日連続で史上最高値を更新した。ただ、上昇一服後は利益確定の売りに押されて一時67ドル安まで下落する場面もあった。しかし、終盤にかけて再び堅調な動きとなり、83.57ドル高(+0.20%)で終了、終値ベースの過去最高値を4営業日連続で更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、100.25ポイント高(+0.56%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前週末比703円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、日経平均株価がその後下落に転じて248円高まで上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円も軟調な動きとなった。ドル円は、序盤の143.40から143.91まで上昇したものの、その後は143.37まで下落した。
(2)午後に入り、株価の下落が止まったことからドル円・クロス円も底固い動きとなった。さらに、植田日銀総裁が大阪での懇談会に出席し、先週末の会見と同様に「政策判断にあたり時間的な余裕がある」とし、追加利上げを急がない姿勢を示したことで、円が売られる動きとなり、ドル/円は144.17まで上昇するなど、クロス円も堅調な動きとなった。ただ、欧州時間では円買い戻しの動きが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の軟調な流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。ただ、9月の米消費者信頼感指数が98.7(予想104.0)、リッチモンド連銀製造業指数が-21(予想-12)と、ともに冴えない結果となったことを受けて、米金利の低下とともにドル売りが優勢となり、ドル/円は序盤の144.20から143.44まで下落する動きとなった。その後、ドルは値を戻す場面もあったが、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.807%から3.726%まで低下したことから、ドルも主要通貨に対して軟調な動きが続いた。ドル/円は、一時143.87まで値を戻したものの、終盤にかけて143.11まで下落した。
本日のトピックス
昨日の海外市場では、米経済指標の悪化に加え、米金利の低下を受けてドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。ドル/円は、先週後半から144円台に乗せるものの、終値ベースで144円台を維持できていないことから、終値ベースで144円台を回復できるのか注目される。
本日の海外市場では、8月の米新築住宅販売件数の発表が予定されており、前月から減少が予想されている。予想通りに冴えない結果となる場合には、昨日同様に追加利下げ観測を背景に米金利の低下とともにドルは軟調な動きとなる可能性も考えられることから、指標の結果に注目したい。
9/25の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
8月新築住宅販売件数 ![]()
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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70.0万件 | 73.9万件 |
前回は市場予想を上回り、昨年5月以来の高水準となった今年4月に並ぶ高水準となった。住宅ローン金利の低下が寄与した。前月が10%以上の大幅増となったこともあり、今回は反動から前月からの減少が予想されている。ただ、8月は7月以上に住宅ローン金利が低下していることから、増加を見込む向きもある。 |