前営業日トピックス
日本市場が休場となる中、シカゴの日経株価先物が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ただ、その後は米長期金利が上昇したことや、欧州の経済指標が冴えない結果となったことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米国市場では、欧州市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、米経済指標がまちまちの結果となり、ドルは下振れとなる場面があったものの、米金利の上昇が加速したことから、ドルは一段の上昇となった。ただ、上昇一服後は上値の重い動きとなり、さらに米金利が低下に転じて欧州時間からの上げ幅を帳消しにしたことから、ドル円・クロス円も軟調な動きとなった。
米株式市場では、ダウ平均が連日で史上最高値を更新したことで、過熱感や高値警戒感が意識され、序盤からやや上値の重い動きとなった。ただ、FRBが今後も積極的に利下げをするとの期待から買いが優勢となり、終盤まで底固い動きが続いた。 ダウ平均は、序盤から底固い動きとなり、前週末比126ドル高まで上昇した。ただ、その後は上値の重い動きとなり、一時51ドル安まで下落する場面もあったが、終盤まで底固い動きが続き、61.29ドル高(+0.15%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、25.95ポイント高(+0.14%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が休場となり、新規材料に乏しい中。シカゴ日経平均先物の上昇を受けて円売り・ドル買いが先行し、ドル/円は序盤の143.79から144.46まで上昇した。上昇一服後は上値の重い動きとなり、さらに欧州時間では時間外取引で米長期金利が低下したことや、欧州の9月製造業・サービスPMIが軒並み市場予想を下回る結果となり、ユーロ売り・円買いが加速するとドル円・クロス円は軒並み軟調な動きとなり、ドル/円は143.17まで下落した。
(2)米国市場では、米長期金利の上昇に伴うドル買い・円売りが先行し、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、8月の米製造業PMIが市場予想の48.6を下回る47.0となったことから、ドルは一時下振れとなる場面があったがったものの、非製造業PMIが市場予想の55.2を上回る55.4となったことや、米金利の上昇が加速したことから、ドル円・クロス円は一段の上昇となった。ドル/円は、序盤の143.46から144.35まで上昇したものの、アジア時間に付けたこの日の高値の144.46には届かなかった。上昇一服後は上値の重い動きとなり、さらに米金利が低下に転じて欧州時間からの上げ幅を帳消しにしたことから、ドル/円も一時143.25まで下落する場面もあった。しかし、引けにかけて米金利が持ち直したことから、ドル/円も143.60まで値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
日米の金融イベントが終了したことで、一旦落ち着いた動きとなる可能性が考えられる。ただ、FRBの追加利下げ、日銀の追加利上げ観測が根強いこと、さらに欧州の追加利下げ観測もあり、ドル円・クロス円の上昇は限定的と見られている。そのため、ドル円・クロス円は上値の重い動きが予想されている。ただ、急速な円高とはなり難いとの見方もあり、当面は底固さもあるレンジ内の動きが続くとの見方もある。
ただ、各国の経済データ次第では、利下げや利上げへの思惑が高まる場合には、一時的に急速な動きとなる可能性もあり、注意が必要だろう。本日の海外市場では、ドイツのIFO指数、米国では消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数の発表が予定されており、前月から改善が予想されており、結果に注目したい。
9/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
9月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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104.0 | 103.3 |
前回は市場予想を上回り、2ヵ月連続の上昇で2月以来の高水準となった。労働市場に対する見方が低下したものの、景気や物価の見方が改善したことが影響した。今回は、前月からさらに上昇が予想されているが、労働市場に対する見方が改善するのか注目されている。 |