前営業日トピックス
アジア時間では、日本市場が休場となり新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。FOMCで利下げが確実視されていることで、ドル売りが優勢となったことが影響した。
米国市場では、序盤に発表された米経済指標が良好な結果となったことを受けて、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、FOMCでの大幅利下げ観測を背景に、その後は米金利が急速に低下したことからドルは上値の重い動きとなった。
米株式市場では、FRBがFOMCで大幅利下げを決定するとの期待感を背景に、ダウ平均は序盤から堅調な動きとなり、取引時間中と終値ベースでともに史上最高値を更新した。ただ、新型スマートフォンの需要が予想を下回っているとの指摘を受けてアップル株が下落するなど、ハイテク株が売られたことからナスダックはマイナス圏での推移が続いた。 ダウ平均は、序盤に一時前週末比340ドル高まで上昇したものの、その後は上値の重い動きとなり、228.30高(+0.55%)で終了、ナスダックは91.85ポイント安(-0.52%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)週明けのアジア時間では、序盤から底固い動きとなったものの、日本市場が休場で新規材料に乏しい中、米FOMCで利下げが確実視されていることから、日米の金利差縮小を見越したドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の高値の140.90から139.58まで下落し、2023年7/28以来の安値を付けた。下げ一服後は底固い動きとなり、欧州時間では値を戻す動きとなった。
(2)米国場では、序盤に発表された9月のNY連銀製造業景気指数が市場予想の-4.3を大幅に上回る11.5となったことを受けて、米金利の上昇とともに、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の139.76から140.90まで上昇し、アジア時間に付けた高値と面合わせとなった。ただ、FOMCでの大幅利下げ観測を背景に、その後は米金利が急速に低下したことからドルは上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
日本時間の19日にFOMCの結果発表が予定されており、利下げが確実視されている。ただ、一部では大幅利下げが予想されていることから様子見ムードが強まっており、結果発表までは限定的な動きも予想されている。ただ、経済指標の結果を受けて利下げ幅に対する思惑が交錯する可能性もあり、指標結果とマーケットの反応に注目したい。
本日の米国市場では、小売売上高、鉱工業生産、NAHB住宅市場指数の発表が予定されており、結果が注目されている。冴えない結果となる場合には、大幅利下げ観測が高まる可能性もあり、ドルの下振れとなるのか注目したい。
9/17の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
8月小売売上高(前月比) ![]()
小売売上高は、米国商務省が百貨店やスーパーの売上調査を基にして発表している指標である。個人消費はGDPの約70%を占めており、小売売上高は個人消費の動向を見る上で重要な経済指標の一つであり、米国経済に与える影響も大きいため注目されている。
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-0.2% | 1.0% |
前回は市場予想を上回り、2023年1月以来の高い伸びとなった。物価高が続く中でも個人消費の底固さが示された。特に、自動車販売が持ち直したことが影響した。今回は、前回の反動からマイナスへの落ち込みが予想されており、特に変動の大きい自動車を除く売上高がプラスを維持できるのか注目したい。 |