前営業日トピックス
東京市場では、序盤から狭いレンジ内の動きが続いた。日経平均株価が堅調な動きとなったものの、米インフレ指標の結果発表を控えて様子見ムードが強まっており、ドル円・クロス円は限定的な動きとなった。欧州時間では、欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米インフレ関連の経済指標が市場予想を下回ったものの、前月と変わらずとなったことから、0.50%の利下げ観測が後退したと受け止められ、米金利が上昇したことからドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。その後に発表された米経済指標が市場予想を下回ったことから、ドルは下振れする場面もあったが、終盤まで米金利の上昇が続いたことから、ドルも再び堅調な動きとなった。
米株式市場では、序盤に発表された米経済指標の結果を受けて、FRBが9月に利下げに踏み切るとの見方が改めて強まり、主要株価指数は買いが優勢となった。ただ、一部で期待された0.50%の利下げ観測がやや後退したとの見方もあり、下振れとなる場面もあった。ただ、終盤にかけて堅調な動きとなり、ダウ平均は2日連続で終値ベースの最高値を更新した。 ダウ平均は序盤に前日比133ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じて一時189ドル安まで下落した。その後は再び堅調な動きとなり、終盤に250ドル高まで上昇する場面もあり、228.03ドル高(+0.55%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、197.20ポイント高(+1.13%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、8月東京都区部の消費者物価指数で、総合とコア指数が市場予想を上振れたものの、日本の失業率が悪化したこともあり、まちまちの反応となった。また、月末の五・十日となったことで、実需の売り・買いが交錯して仲値公示にかけてドル円・クロス円は方向感が乏しく、神経質な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、米インフレ指標の発表を前に積極的な売買が手控えられており、限定的な動きとなった。その後の欧州市場では、主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことが好感され、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された7月の米PCEコア・デフレーターが前年比で市場予想の2.7%を下回る2.6%となったものの、前月と変わらずとなったことから、9月のFOMCでの0.50%の利下げ観測が後退したと受け止められ、米金利が上昇したことからドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の145.25から145.75まで上昇したものの、その後に発表された8月ミシガン大学消費者信頼感指数が67.9と小幅ながら市場予想の68.1を下回ったことや、1年先の期待インフレ率が前回の2.9%から2.8%に鈍化したことを受けて、ドル/円は145.32まで下振れする場面もあった。ただ、終盤まで米金利の上昇が続いたことからドルも再び堅調な動きとなり、ドル/円は終盤にかけて146.25まで上昇した。
本日のトピックス
FRBが9月のFOMCで利下げを決定することが確実視されており、年内に約1.00%(0.25%の利下げ4回)の利下げが織り込まれている。マーケットでは、9月のFOMCでの利下げ幅が注目されており、0.25%か0.50%か見極めたいとの思惑がある。
先週の米PCEコア・デフレーターの結果を受けて、0.50%の利下げ観測がやや後退したとの見方もあったが、今週末の米雇用統計の結果次第との見方もある。それを見極める上で、3日から連日続く雇用関連の経済指標の結果が注目される。
本日の米国は、Labor Day(レイバーデー)のため主要市場が休場となることから、限定的な動きが予想されている。
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート
ドル/円は、一目均衡表の転換線を上抜けて堅調な動きとなっており、ここから上値のポイントとなる基準線の上抜けをトライするのか、ここから再び軟調な動きとなるのか注目される。
目先の動きを見る上で注目されるオシレーターのMACDでは、両線上向きとなっており、ここから両線の乖離幅の拡大傾向が続けば、目先の堅調動きを示唆する形状となることから、両線の動きが注目される。
また、目先のトレンドを見極める上で注目されるパラボリックでは、上限ラインに接近しており、価格帯と接触する場合には下限ラインの出現となり、目先の上昇トレンド入りを示唆する形状となることから、目先の動きが注目される。
このことから、目先堅調な動きが予測され、重要な上値のポイントとなる一目均衡表の基準線を上抜けて一段の上昇となるのか注目される。基準線は、現在148.450に位置しており3日までは横ばいが続くが、それ以降は低下が続き、週末の6日には145.727まで低下することから、このタイミングでの上抜けに注目したい。
また、次の上値のポイントは141.914となり、ここを上抜ける場合には一段の上昇も考えられ、その場合の上値目標の計算値は151.075と計算できる。
一方、下値のポイントは一目均衡表の転換線となり、ここを再び下回ると一段の下げとなる可能性も考えられる。
上値のポイント
(1)146.763 (2)147.462 (3)148.450
下値のポイント
(1)146.065 (2)144.648 (3)144.214