前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から530円超下落したことから、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ただ、下げ一服後は日経平均が下げ幅を縮小したこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ただ、週明けで新規材料に乏しいことや、英国市場が休場となることから、その後は小動きの展開が続いた。欧州時間では、米金利が上昇したこと受けて、ドルは堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米経済指標が強弱まちまちの結果となったことから、ドルは小幅ながら乱高下となった。その後、再び米金利が上昇に転じたことからドルは堅調な動きとなり、ドル/円も終盤にかけて堅調な動きとなった。
米株式市場では、先週末にパウエルFRB議長が9月の利下げを示唆したことが引き続き材料視され、ダウは序盤から堅調な動きとなった。ただ、28日に半導体大手の決算発表を控えて利益確定の動きも見られ、その後はやや上値の重い動きとなった。ナスダックはハイテク株が売られたことから、マイナス圏での推移が続いた。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、前週末比244ドル高まで上昇した。その後は下落に転じて一時34ドル安まで下落したものの、終盤にかけて底固い動きとなり、65.44ドル高(+0.16%)で終了し、取引時間中や終値ベースの過去最高値をそれぞれ更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、152.02ポイント安(-0.85%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前週末にパウエルFRB議長が講演で9月の利下げの可能性を示唆したことが引き続き材料視され、序盤からドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。さらに、日経平均株価が序盤から先週末比538円下落したことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の144.33から143.44まで下落し、8/5以来の安値を付けた。
(2)その後は下げ一服となり、日経平均株価が下げ幅を縮小したことからドル円・クロス円は底固い動きとなった。ただ、英国市場が休場となり、市場参加者も少ないことから、限定的な動きが続いた。欧州時間に入り、時間外取引で米長期金利が上昇したことや、欧州主要株価指数が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された7月の米耐久財受注が市場予想の4.9%を大幅に上回る9.9%となり、2020年7月以来の高水準となったことを受けてドル買いに反応した。しかし、変動の大きい輸送機器を除いた受注が-0.2%とマイナスに落ち込んだことや、米金利が低下に転じたことから、ドルは下落に転じた。ドル/円は、序盤の144.04から144.35まで上昇したものの、その後は143.85まで下落した。ただ、その後に再び米金利が上昇に転じたことからドルは堅調な動きとなり、ドル/円も終盤にかけて144.65まで上昇した。
本日のトピックス
昨日は週明けとなり、先週の軟調な動きが一服したと見られている。マーケットでは、今週末に発表が予定されている8月の消費者物価指数[東京都区部]、7月の米PCEデフレーターの結果が注目されており、日米の今後の金融政策を見極める上で重要視されている。週末までは、主要な経済指標の発表も予定されているが、大きな動きにはつながらないと見られている。
ただ、ここまでドルは米金利動向に左右される展開が続いており、昨日も米金利の動きに合わせた動きとなっていることから、引き続き米金利の動きには注目したい。本日の経済指標では、8月の米消費者信頼感指数の発表が予定されており、前回現況指数が3年ぶりの低水準に落ち込むなど、消費者が現状に懸念を抱いていることが示されたが、今回改善が見られるのか注目されている。
8/27の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
8月消費者信頼感指数 ![]()
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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100.6 | 100.3 |
前回は市場予想を上回り、前月から上昇して景気や労働市場の見通しが改善したことが影響したものの、依然として低水準で推移している。期待指数は1月以来の高水準となったものの、現況指数は3年ぶりの低水準となり、目先の状況に対する懸念があることが示された。今回は、小幅上昇が予想されているが、前回3年ぶりの水準に低下した現況指数に改善が見られるのか注目したい。 |