前営業日トピックス
東京市場では、日経平均が序盤から大幅上昇となったもの、利益確定の動きなどもあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。午後に入っても上値の重い動きが続き、欧州時間には米長期金利が低下したことから、ドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米国市場では、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。序盤に発表された米経済指標が冴えない結果となり、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなったものの、その後に発表された米経済指標が市場予想を上回ったことに加え、米金利上昇も加わり、その後は底固い動きとなった。ただ、終盤には再び軟調な動きとなった。
米株式市場では、前日まで上昇が続いたことから利益確定の動きが先行し、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ただ、インフレの鈍化を示す経済指標の発表が続いたこと受けて、FRBが9月に利下げに踏み切るとの期待が高まり、主要株価指数は終盤まで堅調な動きとなった。ダウ平均株価は序盤からやや上値の重い動きとなり、前日比109ドル安まで下落した。その後は上昇に転じて一時162ドル高まで上昇したものの、引けにかけて上げ幅を縮小して96.70ドル高(+0.24%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは37.22ポイント高(+0.21%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均が序盤から1000円超の大幅高となったものの、ドル円・クロス円の上昇は限定的となった。その後は、利益確定の動きに加え、仲値公示にかけて実需の売りが優勢となり、ドル/円は序盤の149.31から148.74まで下落した。
(2)午後に入り、日経平均がやや上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円はやや軟調な動きとなる場面もあったが、終盤に株価が上げ幅を拡大したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ただ、欧州時間では、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドルは主要通貨に対して下落となり、ドル/円の下落にクロス円も連れ安となった。
(3)米国市場では、欧州時間の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。序盤に発表された7月の米住宅着工件数が市場予想の133.3万件を下回る123.8万件となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、ドル/円は序盤の148.11から147.62まで下落した。ただ、その後に発表された8月のミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想の66.9を上回る67.8となったことや、米金利上昇も加わり、ドル/円は148.27まで上昇した。ただ、上昇一服後は再び上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
今週は、23日の植田日銀総裁の衆院財務金融委員会での発言や、ジャクソンホールでのパウエルFRB議長講演での発言が注目される。前回のFOMC後の会見で、9月の利下げ開始を示唆したが、このところの米経済指標の冴えない結果やインフレの鈍化を背景に、マーケットでは年内の利下げ幅の拡大観測が広がっていることから、利下げ幅への言及があるのか注目したい。
本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がないことから、限定的な動きが予想されている。特に、主要国の金融当局者の発言が控えていることから、様子見ムードが強まる可能性も考えられる。