前営業日トピックス
東京市場では、序盤から日経平均株価が大幅下落となったことから、投資家のリスク回避の動きも強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。下げ一服後は、株価が上昇に転じてプラス圏を回復したことや、米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。しかし、午後には再び株価がマイナス圏まで下落したことから、ドル円・クロス円も失速した。
米国市場では、米経済指標の良好な結果を受けて、米金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米主要株価指数が軒並み大幅上昇となったこともドル円・クロス円の押し上げ要因となった。ただ、その後は米金利の上昇が一服したこともあり、ドルは終盤にかけて主要通貨に対して上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が予想より良好な結果となり、労働市場の鈍化懸念が和らいだことから投資家心理が改善し、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比744ドル高まで上昇した。終盤にかけてやや上げ幅を縮小したものの高値圏を維持し、683.04ドル高(+1.76%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、464.21ポイント高(+2.87%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場終盤の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなり、一時前日比880円超下落したことからリスク回避の円買いが強まり、ドル円・クロス円は一段の下げとなった。ドル/円は、序盤の146.78から145.42まで下落したものの、その後日経平均株価が上昇に転じて290円高まで上昇したことや、時間外取引で米長期金利が上昇に転じたことからドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル円は146.86まで上昇した。
(2)午後に入ると、日経平均株価が再びマイナス圏まで下落したことや、米長期金利が低下したことから円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が市場予想の24.0万件を下回る23.3万件となったこと受けて、米金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の145.95から147.54まで上昇し、クロス円も堅調な動きとなった。さらに、米主要株価指数が軒並み大幅上昇となったこともドル円・クロス円の押し上げに寄与した。ただ、その後は米金利の上昇が一服したこともあり、ドルは終盤にかけて主要通貨に対して上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
昨晩発表された米新規失業保険申請件数は、市場予想を下回る良好な結果となった。先週の米雇用統計など、最近の雇用関連の経済指標の冴えない結果が続いていたこともあり、労働市場の悲観的なムードが強まっていた反動から、良好な結果を受けて米金利などが敏感に反応し、ドル/円は1.5円超の大幅上昇となった。
株式市場を含め落ち着きが戻るまでは神経質な動きが続き、値動きの振れ幅が大きくなる展開が続くと考えられる。ただ、週替わりで一つの区切りとなる可能性も考えられる。特に、来週発表される7月の米消費者物価指数にマーケットの注目が移っていることや、さらに消費者物価指数の発表まで主要な経済指標の発表がないことからも様子見ムードが強まる可能性が考えられる。
本日の海外市場では、ドイツの7月の消費者物価指数、カナダの雇用統計の発表が予定されているが、米国の敬愛指標の発表がないこと、また週末であることから限定的な動きも考えられる。ただ、指標の結果次第では、ユーロやカナダドルに動きが出る可能性も考えられることから、指標結果には注目したい。