前営業日トピックス
東京市場では、前日の大幅下落の反動で日経平均株価が序盤から3450円超上昇したことから、投資家のリスク選好の動きが強まり、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、株価が上げ幅を縮小したものの、午後には再び上げ幅を拡大したことや、米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、欧州時間では、ドル円・クロス円は再び軟調な動きとなった。
米国市場では、米金利の低下などを受けて、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。その後、米金利が上昇に転じて上げ幅を拡大したことや、米主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、終盤に主要株価指数が上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円も終盤にかけて軟調な動きとなった。
米株式市場では、前日まで大幅下落が続いたことで反発を期待した買いが先行した。さらに、週明けからの米経済指標が比較的堅調な結果となったことで、米景気後退への警戒感が和らいだことも材料視された。また、FRBが9月に大幅な利下げを決定するとの期待感も支援材料となった。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きが続き、終盤には一時前日比746ドル高まで上昇した。しかし、引けにかけて大幅に上げ幅を縮小し、294.39ドル高(+0.76%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、166.78ポイント高(+1.03%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤からドル円・クロス円は底固い動きとなった。さらに、日経平均株価が一時前日比3450円超上昇したことから円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の143.54から146.37まで上昇したものの、日経平均株価がその後1200円超上げ幅を縮小したことから、144.31まで下落した。また、クロス円も軟調な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が再び上げ幅を拡大して前日比10%超の上昇となったことや、時間外取引で米長期金利が上昇したことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル/円は146.15まで上昇した。ただ、欧州時間では、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、米金利の低下に加え、日経平均先物が大幅下落となったことを受けて、円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。その後、低下していた米金利が上昇に転じて上げ幅を拡大したことや、米主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の145.20から144.04まで下落したものの、その後は145.42まで上昇した。ただ、終盤にダウ平均が高値から450ドル超下落するなど、主要株価指数が上げ幅を縮小したことが影響し、ドル円・クロス円も終盤にかけて軟調な動きとなった。
本日のトピックス
今週に入り、世界的に株価が回復したことや、週明けから米国の経済指標結果が比較的良好な結果が続いたことから、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。ただ、株式市場はやや不安定さを残しており、依然としてリスク回避の動きが入りやすい状況と考えられ、マーケットが安定するまでは注意が必要だろう。また、9月のFOMCで大幅な利下げとの思惑が広がる中、ドルはやや上値の重い動きとなる可能性もあり、ドル/円の戻りは限定的か。
本日の米国市場では、主要な米国の経済指標の発表がないことから、引き続き歌舞伎市場や金利動向に左右される展開が考えられることから、他のマーケットの動向に注目したい。