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2024-11-06 23:55:55

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2024年8月2日

マーケットトピックス 2024年8月2日

前営業日トピックス

東京市場では、前日の円買いの流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、日経平均株価が1300円超下落したことも円買いの要因となった。下げ一服後は、値頃感の買い戻しや日経平均株価が下げ幅を縮小したこともあり、ドル円・クロス円は欧州時間にかけて値を戻す動きとなった。

米国市場では、序盤に発表された米経済指標が冴えない結果となったことを受けて、米金利低下とともにドルはやや軟調な動きとなった。その後、ドルは持ち直したものの、終盤にかけて米10年債利回りが低下となり、2/2以来半年ぶりの低水準となったことからドルは一段のとなり、クロス円も軟調な動きとなった。

米株式市場では、序盤に発表された米ISM製造業景況指数と建設支出がともに予想外の悪化となったことから、景気減速への懸念が拡大して主要株価指数は軟調な動きとなった。ただ、FRBの9月の利下げ期待もあり、終盤には下げ幅を縮小した。 ダウ平均は、序盤に253ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じて終盤に一時前日比744ドル安まで下落した。引けにかけて下げ幅を縮小し、494.82ドル高(-1.21%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、405.26ポイント安(-2.30%)で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、前日の植田日銀総裁のタカ派的な発言を受けて円高となった流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、日経平均株価が大幅下落となり、一時前日比1363円安まで下落したことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の150.31から148.51まで下落し、3/15以来の安値を付けた。

(2)下げ一服後は、日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったことでドル円・クロス円も値を戻す動きとなった。午後に入ると、さらに株価が下げ幅を縮小したことや、低下していた米長期金利が持ち直したことから、ドル円・クロス円も値を戻す動きとなり、ドル/円は150.34まで値を戻す動きとなった。

(3)米国市場では、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が市場予想の23.6万人を上回る24.9万人となり、2023年8/4以来の高水準まで悪化したことを受けて、米金利の低下とともにドルは軟調な動きとなった。ドルはその後持ち直したものの、7月の米ISM製造業景況指数が46.8(予想48.8)と昨年11月以来の低水準となり、6月の米建設支出が-0.3%(予想0.2%)となり、ともに予想外の低下となったことから、ドルは再び軟調な動きとなった。さらに、米10年債利回りが一時3.962%台まで低下して2/2以来半年ぶりの低水準となったことから、ドル/円も序盤の高値150.87から149.48まで下落する動きとなった。一方、英中銀は5対4で政策金利を予想通り0.25%引き下げたが、ある程度織り込まれていたこともあり、マーケットの反応は一時的だった。

本日のトピックス

米国の経済指標が冴えない結果となり、米景気減速懸念が高まったと見方から米主要株価指数が下落となった。海外の株安に加え、日銀の利上げ、さらに円高が加わり、本日の日経平均株価も大幅下落となっている。そして、株価の大幅下落を受けてリスク回避の動きから円が買われる動きとなっており、東京時間でもドル円・クロス円は上値の重い動きとなっている。

引き続き、ドル円・クロス円の上値の重い動きが続くと見られており、海外時間での欧米の株価動向などにも注目したい。本日の海外市場では、米雇用統計の発表が予定されており、労働市場の減速が示される内容なら、米国の利下げ観測が高まり、ドルは一段の下落となる可能性も考えられる。

金利先物市場でのFRBの利下げの織り込度合いは、週明けに年内2.6回、9月は1.1回が織り込まれていたが、米経済指標の冴えない結果が続いたことや、FOMC後のパウエルFRB議長の会見での発言などもあり、現在は年内3.4回、9月は1.3回の利下げを織り込んでおり、米雇用統計が冴えない結果なら、織り込み度合いはさらに上昇する可能性も考えられる。

8/2の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

米雇用統計

雇用統計は、米国の失業率と就業者数を中心に雇用に関する10数項目が発表され、米国の雇用情勢、経済状況を示す重要な経済指標である。特に、非農業部門の雇用者数が重視されていることから注目されている。なお、雇用統計は、個人所得や個人消費の動向にも影響を与え、米国の経済・金融政策を決定する上で、FRBが金融政策の判断材料としても参考にしている。
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前回の米雇用統計では、失業率の悪化や非農業部門雇用者数の過去2ヵ月分の修正が下方修正されたことから、FRBの利下げ観測が高まった。今回のFOMC後のFRB議長の会見では、労働市場の下振れリスクに言及があったことから、結果が注目される。結果を受けて、年内の利下げ観測が高まれば、ドルの下振れにつながる可能性も考えられる。

気まぐれ投資コラム

米雇用統計、非農業部門雇用者数は伸び幅拡大か、縮小か?

前回は、失業率が悪化したことや、非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったものの、実質の伸びが+9.5万人(速報+20.6万人、過去2ヵ月分の修正?11.1万人)となったことで、労働市場の軟化が浮き彫りになった。

今回は、前月から伸び幅縮小が予想されており、最近の雇用関連指標の鈍化傾向もあり、予想以上に伸び幅が縮小する可能性も考えられる。特に、直近の労働市場の状況を最速で示す失業保険申請件数では、月平均で4ヵ月連続の悪化となっており、このことから、伸び幅の縮小が予想されている。

今回の予想では、失業率が4.1%(前月4.1%)、非農業部門雇用者数が+17.5万人(前月+20.6万人)と予想されており、予想通りの結果となれば3ヵ月ぶりに+20万人台の大台を割り込むことになる。また、過去2ヵ月分の修正値を加味した実質の伸びにも注目したい。

結果(冴えない結果)を受けて、FRBの9月の利下げ観測が高まる場合には、米金利低下を伴いドルが軟化する可能性も考えられる。一方、予想に反して良好な結果となる場合には、ドルの上振れとなる可能性もあり、結果を見極めたい。

※出所:データを基にSBILMが作成 

※出所:データを基にSBILMが作成 

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