前営業日トピックス
東京市場では、下落して始まった日経平均株価が上昇に転じ、230円超上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、午後に入ると日経平均株価が再び下落に転じ、258円安まで下落したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。欧州時間では、欧州の主要株価指数の上昇や米金利上昇を受けて、ドル円クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、6月米PCEコア・デフレーターが市場予想を上回ったことを受けて、発表直後にドルが上昇したものの、米長期金利が低下したことから一転して下落に転じた。さらに、米金利が低下幅を拡大したことからドルは軟調な動きとなったものの、その後に米金利が持ち直したことから、終盤までは上値の重い動きとなった。
米株式市場では、FRBが金融政策を判断する上で重視しているPCEデフレーターが前年比で市場予想を上回ったものの、前月から低下したことを受けて、早期利下げ開始への期待から主要株価指数は序盤から買いが優勢となった。さらに、米長期金利が低下したことも支援材料となった。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比818ドル高まで上昇した。その後は上げ幅を縮小し、654.27ドル高(1.64%)で終了、終値ベースで3日ぶりに4万ドル台を回復した。一方、ハイテク株中心のナスダックは176.16ポイント高(+1.03%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤の円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなったものの、序盤の前日比200安まで下落した日経平均株価が上昇に転じ、一時236円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ドル/円は、序盤の153.99から153.37まで下落したものの、その後は154.14まで上昇した。ただ、その後は上値の重い動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が再び下落に転じ、終盤に258円安まで下落したことから、投資家のリスク回避の動きからドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。ただ、米国時間に6月の米
PCEデフレーターの発表もあり、積極的な売買が手控えられたことで、ドル円・クロス円はレンジ内の動きとなった。ただ、欧州時間では、欧州主要株価や米株価先物の上昇や時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、6月米PCEコア・デフレーターが前年比で2.6%と市場予想の予想2.5%を上回ったことを受けて、発表直後にドルが上昇したものの、米長期金利が低下したことから一転して下落に転じた。さらに、米金利が低下幅を拡大したことからドルは軟調な動きとなり、ドル/円は指標発表直後の154.73から153.12まで下落した。その後、米金利がやや持ち直したことから、ドル/円も153.88まで値を戻したものの、終盤までは上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
今週は、日米の金融政策と米雇用統計の発表が予定されており、結果を受けて動きが出る可能性が考えられる。特に、日銀の金融政策発表では、利上げの可能性を指摘する見方もあり、利上げが決定される場合には一段の円高となる可能性も考えられる。一方、FOMCでは、政策の現状維持が予想されているが、次回や年内の利下げに言及するのか注目されており、いずれの結果でもドルに動きが出る可能性が考えられる。
本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がないことや、日米の金融政策発表を控えて様子見ムードが強まる可能性もあり、限定的な動きが予想されている。ドル/円は、先週後半から底固い動きが続いていることから、引き続き底固い動きが続く可能性も考えられる。