前営業日トピックス
東京市場では、序盤から日経平均株価が大幅下落となったことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。午後には下げ一服となり、値を戻す動きが見られたものの、日経平均株価が下げ幅を拡大したことから、戻りは限定的となった。
米国市場では、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。序盤に発表された4-6月期の米GDP速報値が市場予想を上回ったことを受けて、米金利の上昇とともにドルは堅調な動きとなった。ただ、終盤にかけて米主要株価指数が上げ幅を大幅に縮小したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
米株式市場では、4-6月期の米GDP速報値が市場予想を上回ったことを受けて、主要株価指数は堅調な動きとなった。ただ、翌日のPCEデフレーターの結果を見極めたいとの思惑から、終盤にかけて失速となり上げ幅を大幅に縮小した。一方、前日にハイテク大手の決算内容が冴えない結果となったことが引き続き圧迫材料となり、ナスダックは終盤にマイナス圏まで下落した。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比584ドル高まで上昇した。しかし、終盤にかけて上げ幅を縮小し、81.20ドル高(+0.20%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは160.69ポイント安(-0.93%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、海外市場の主要株価指数の下落を背景に、日経平均株価も序盤から軟調な動きとなり、一時前日比1192円安まで下落したことで投資家のリスク回避の円買いの動きが強まり、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の153.96から152.23まで下落し、5/3以来の安値を付けた。ただ、仲値公示にかけては、五・十日のドル買いが観測されたことから、ドル/円は一時値を戻す場面もあったが、仲値通過後は再び売りが優勢となった。
(2)下げ一服後は、値頃感の買い戻しなどもあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。しかし、日経平均株価が下げ幅を拡大し、一時1329円安と今年最大の下落幅を記録したことから、上値は限定的となった。欧州時間では、米長期金利の低下もあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では、アジア時間から続いた円高の流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。そして、序盤に発表された4-6月期の米GDP速報値が市場予想の2.0%を上回る2.8%、個人消費が2.3%(予想2.0%)となったことを受けて、米金利の上昇とともにドルは堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の152.55から154.18まで上昇したものの、米金利が失速したことから一時153.24まで下落する場面もあった、しかし、再び米金利が上昇に転じたことに合わせて154.32まで上昇した。ただ、終盤にかけて米主要株価指数が上げ幅を大幅に縮小したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
ドル/円は、7/3の161円台から昨日の151円台まで10円幅下落となっており、円買い介入や積み上がった円売りの巻き戻しが影響している。5月の介入後に付けた安値の151.85に迫る151.94まで下落しており、前回の介入後からの円売りがほぼ解消されたと見ることもできる。
ここからは、新たにポジションが円買い・円売りどちらに膨らむのか注目される。来週の日米の金融政策発表が注目されており、結果次第では方向性が出る可能性もあるだろう。現状では、FRBは早くても9月に利上げとの観測があり、今回は据え置きと見られている。一方、日銀は利上げ期待があるものの、本日発表された日本の東京都区部の消費者物価指数は低下しており、正常値と言ってもよい水準となっている。このため、利上げを決定するのか難しい判断になるだろう。
今週明けからも5円の円高となっており、下値の目安となっていた5/3の安値151.85近辺まで下げたことで、やや値を戻す動きも考えられる。本日の米経済指標の結果や金利の動きが注目される。
米国市場では、FRBが金融政策を判断する上で重視しているPCEデフレーター、7月ミシガン大学消費者信頼感指数の発表が予定されており、結果が注目されている。後者は、前回消費者が家計と景気に対する見方を圧迫しているとの見方が示された。ただ、1年先の期待インフレは2ヵ月連続の低下し、3月以来の水準に並んだ。今回の確報は上方修正が予想されているが、前月からの低下変わらない。一方、1年先のインフレ期待は下方修正されれば、2020年12月以来の低水準となることから注目されている。
7/26の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
7月ミシガン大学消費者信頼感指数 ![]()
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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66.4 | 66.0 |
前回の速報は市場予想を下回り、前月jからも低下した。物価の高止まりが、家計と景気に対する見方を圧迫しているとの見方が示された。ただ、1年先の期待インフレは2ヵ月連続の低下し、3月以来の水準に並んだ。今回の確報は上方修正が予想されているが、前月からの低下変わらない。一方、1年先のインフレ期待は下方修正されれば、2020年12月以来の低水準となることから注目されている。 |