前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の堅調な流れが一服し、序盤から上値の重い動きとなった。さらに、日経平均株価が序盤に300円超下落したことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後は、米長期金利の上昇を受けてドル/円が上昇したことから、クロス円も堅調な動きとなった。
米国市場では、世界規模で発生したシステム障害を受けて、投資家がリスク回避姿勢を強めたことによる円買いの動きが一服し、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。米金利上昇などもあり、値動きは限定的となった。ただ、欧米の主要株価指数が下落したことから、終盤にかけては上値の重い動きとなった。
米株式市場では、世界規模で起きたシステム障害の影響でリスク回避の動きが広がり、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ダウ平均は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比461ドル安まで下落した。その後は底固い動きが続き、377.49ドル安(-0.93%)で終了。一方、ナスダックは144.28ポイント安(-0.81%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤に前日比300円超下落したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、その後はプラス圏を回復したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の157.34から157.06まで下落したものの、その後は実需のドル買いが観測されたことも加わり、157.51まで上昇した。
(2)午後に入り、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、ドル/円が157.84まで上昇したことから、クロス円も連れ高となった。
(3)米国市場では、世界規模で発生したシステム障害を受けて、投資家がリスク回避姿勢を強めたことによる円買いの動きが一服し、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。米金利上昇などもあり、ドル/円は序盤の157.43から157.70まで上昇したものの、米国の主要な経済指標の発表がなく週末であることから、値動きは限定的となった。ただ、欧米の主要株価指数が下落したことから、終盤にかけては上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
トランプ前米大統領のドル高を牽制する発言や、河野デジタル相の利上げ要求発言を受けて、円買いの動きとなっている。ただ、後者に関しては、海外と日本との温度差もあるが、時期的な問題があるものの、金融政策の流れとしてはFRBは利下げ、日銀は利上げであることから、先々の流れとしては円買いの流れとなる可能性も考えられる。
その中で、世界規模で発生したシステム障害を受けてリスク回避の動きも見られたが、やや落ち着きを見せており、161円台から155円台まで下落した反動での戻しの動きが続く可能性も考えられる。本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、限定的な動きが予想されている。また、バイデン大統領が大統領選から撤退したことで、民主党の候補者選びが注目されており、こちらの動きにも注目したい。