前営業日トピックス
東京市場では、序盤から日経平均株価が前週末比329円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。午後に入り、ドルは主要通貨に対して上昇したものの、クロス円は対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米経済指標が良好な結果となり、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、その後に発表された米経済指標が強弱まちまちの結果となったことや、上昇していた米金利が低下に転じたことから、ドルも上値の重い動きとなった。
米株式市場では、FRBが9月にも利下げに踏み切るとの期待感が引き続き材料視され、主要株価指数は買いが優勢となった。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きが続き、一時前日比777ドル高まで上昇した。引けにかけて高値圏を維持したまま、742.76ドル高(+1.85%)で終了、2日連続で終値ベースの最高値を更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、序盤は軟調な動きが続いたものの、終盤にプラス圏を回復し、36.77ポイント高(+0.20%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)連休明けの東京市場では、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことから、ドルは堅調な動きとなり、ドル/円は序盤の158.01から158.71まで上昇した。
(2)上昇一服後は、日本の当局の円買い介入への警戒感も根強く、上値の重い動きとなった。さらに、午後に入り日経平均株価が上げ幅を縮小したことも圧迫要因となった。ただ、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して上昇したことから、対円でも底固い動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された6月の米小売売上高が前月比で0.0%(予想-0.3%)、コアが0.4%(0.1%)と上振れたことを受けて、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の158.23から158.85まで上昇したものの、その後に発表された米NAHB住宅市場指数が42(予想43)と昨年12月以来の低水準となったことや、上昇していた米金利が低下に転じ、終盤まで低下が続いたことから、ドル/円も158.32まで下落した。
本日のトピックス
本日の海外市場では、英国と欧州の6月の消費者物価指数の発表が予定されており、今後の金融政策の行方を予想する上で結果が注目されており、結果に対して敏感に反応する可能性も考えられる。一方、米国市場では、住宅着工件数、建設許可件数、鉱工業生産の発表が予定されており、前日に発表された住宅関連の経済指標が冴えない結果となったことから、結果が注目されている。冴えない結果となる場合には、FRBの利下げ観測を背景に、ドルの下振れの可能性も考えられる。一方、良好な結果となる場合には、米金利上昇とともにドルの上昇も考えられるが、円買い介入への警戒感もあり、上値は限定的と見られている。
7/17の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
21:30 | 米国 |
6月住宅着工件数
住宅着工件数は、建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
|
130.0万件 | 127.7万件 |
前回は市場予想を下回り、2020年6月以来の低水準となり、住宅市場の減速傾向が示された。また、着工件数の先行指標となる許可件数も4年ぶりの低水準となった。今回は、前月から増加が予想されているものの、許可年数が3ヵ月連続の低下となっていることから、さらに減少するとも見方もある。 |