前営業日トピックス
東京市場では、序盤からドル円・クロス円は底固い動きとなったものの、仲値近辺では円買いが優勢となり、一時下落する場面もあった。ただ、日経平均株価が上げ幅を拡大したこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなったが、ドルは欧州通貨に対して下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
米国市場では、FRB高官の発言を受けて金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、上昇は一時的となり、その後は終盤まで上値の重い動きが続いた。一方、カナダの消費者物価指数が市場予想を上回る結果となり、カナダ中銀の追加利下げ期待が後退したことから、カナダ・ドルは米ドルや円などに対して上昇した。
米株式市場では、前日までダウ平均が5営業日連続で上昇したことを受けて、利益確定の動きが先行しダウ平均は序盤から軟調な動きとなった。一方、反対に下落が続いていたナスダックは、値頃感の買いが優勢となり、序盤から堅調な動きが続いた。 ダウ平均は、一時前日比413ドル安まで下落したものの、その後は下げ幅を縮小する動きとなり、299.05ドル安(-0.76%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは220.84ポイント高(+1.26%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。しかし、仲値公示にかけて円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなり、ドル/円は序盤の159.71から159.19まで下落した。
(2)下げ一服後、ドル/円は159.50まで値を戻したものの、その後は上値の重い動きが続いた。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで堅調な動きが続いたことや、日経平均株価が上げ幅を拡大したことから、対円でも堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、ボウマンFRB理事が「政策金利をしばらく据え置けばインフレを抑制できる可能性が高い」「必要であれば利上げの用意がある」との見解を示したことを受けて、金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の159.43から159.76まで上昇したものの、その後は終盤まで上値の重い動きが続いた。なお、発表されたリッチモンド連銀製造業指数が市場予想を下回ったものの、消費者信頼感指数が市場予想を上回るなど、指標結果が強弱まちまちとなったことで、反応は限定的となった。一方、カナダの消費者物価指数が市場予想を前月比・前年比ともに上回る結果となり、カナダ中銀の追加利下げ期待が後退したことから、カナダ・ドルは米ドルや円などに対して上昇した。
本日のトピックス
昨日の海外時間では、FRB高官が政策金利の当面の据え置きや、必要であれば利上げの用意があるとの見解を示したことで、金利が高止まりするとの見方から、ドルは堅調な動きとなった。このところ、ドル/円は底固い動きが続いているものの、160円台に近づくと上値の重い動きとなり、為替介入への警戒感が高まることが影響していると見られている。引き続き、ドルは底固い動きが続くものの、上値の重い動きが続くと見られている。
本日の米国市場では、新築住宅販売件数の結果が予定されているものの、大きな影響はないと見られており、159円台でのレンジ内の動きが予想されている。目先は、週末に発表されえる5月PCEデフレーターの結果に注目が集まっている。
6/26の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
5月新築住宅販売件数
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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64.5万件 | 63.4万件 |
前回は市場予想を下回り、在庫が増加したものの住宅価格の上昇と住宅ローン金利の高止まりが影響した。今回は、前月から増加が予想されているが、年初からのレンジ内に留まると見られており、本格的な改善にはやや時間を要するとみられている。 |