前営業日トピックス
東京市場では、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。一方、日経平均が前日比で堅調な動きとなったことから、クロス円は底固い動きとなった。その後は、植田日銀総裁の発言を受けて円が買われたことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、欧州時間にかけては円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された5月の米小売売上高が市場予想を下回ったことを受けて、FRBの年内の利下げ観測が強まり、米金利低下とともにドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。下げ一服後は買い戻しも入り、さらに5月の米鉱工業生産が市場予想を上回ったことから値を戻した。しかし、米金利の低下が続いたことから終盤まで上値の重い動きとなった。
米株式市場では、序盤に発表された米小売売上高が市場予想を下回ったことを受けて、FRBが早期に利下げを開始するとの期待が高まり、主要株価指数は買いが先行した。ただ、一方で米景気減速懸念も意識されて上値は限定的となり、その後は小動きの展開が続いた。 ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比158ドル高まで上昇した。その後は50ドル安まで下落する場面もあったが、終盤まではプラス圏とマイナス圏の往来相場となり、56.76ドル高(+0.15%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、5.21ポイント高(+0.03%)で終了し、終値ベースの最高値を7営業日連続で更新した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場終盤の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から主要通貨に対して上値の重い動きとなった。その後、参院財政金融委員会で植田総裁が「7月会合までに入手できるデータや情報次第」としたうえで、「場合によっては政策金利が引き上げられるということも十分あり得ると考えている」と発言するなど、7月の金融政策決定会合での追加利上げの可能性を改めて言及したことを受けて円買いが優勢となった。ドル/円は、序盤の157.74から157.52まで下落した。
(2)豪中銀は、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを市場の予想通り据え置き、5会合連続の据え置きとなった。インフレ抑制に必要なら追加利上げを排除しないと改めて示したことで豪ドルは堅調な動きとなった。その後、円売りが優勢となり、さらに米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された5月の米小売売上高が市場予想の0.3%を下回る0.1%となり、さらに前月結果が0.0%から-0.2%に下方修正されたことを受けて、FRBの年内の利下げ観測が強まり、米金利低下とともにドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の158.13から157.62まで下落したものの、下げ一服後は買い戻しも入り、さらに5月の米鉱工業生産が市場予想の0.3%を上回る0.9%となったことから再び158円台まで値を戻した。しかし、米金利の低下が続いたことからドル/円は157.63まで下落するなど、終盤まで上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
本日の米国市場は、ジューンティーンスのため主要市場が休場となり、市場参加者が少ないことから限定的な動きが予想されている。ただ、6月の米NAHB住宅市場指数の発表が予定されているものの、反応は限定的と見られている。一方、政治的不透明感などを背景に下落が続いたフランス株や欧州主要株価指数の下落が一服しており、引き続き値を戻す動きとなるのか注目される。
6/19の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
6月NAHB住宅市場指数 ![]()
NAHB住宅市場指数は、全米住宅建築業者協会(NAHB)が加盟業者を対象にした一戸建て住宅の販売状況調査を基にした指数。50が判断の基準となり、50を下回ると住宅建設業者の多くが現況を「悪い」とみていることを示すことから、住宅市場の先行指標となる。
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45 | 45 |
前回は市場予想を下回り、4ヵ月ぶりの低水準となった。住宅ローン金利が7%を上回ったことで、買い控えが増えたことが影響した。販売の現況、見通し、見込み客足指数がいずれも悪化したことが影響した。今回は、前月から横ばいが予想されており、回復傾向なのか、鈍化傾向なのか、3指数を見極めたい。 |