前営業日トピックス
東京市場では、前週末の米雇用統計の結果を受けて上昇した流れを引き継ぎ、ドルは序盤から堅調な動きとなった。また、日経平均株価が上昇したことも加わり、クロス円も堅調な動きとなった。しかし、欧州の政局不安を背景に、ユーロは主要通貨に対して軟調な動きとなった。
米国市場では、FOMCや日銀金融政策決定会合を控えて様子見ムードが広がり、ドルは序盤から狭いレンジ内の動きとなった。ただ、その後は米金利が上昇したことからドルは底固い動きとなった。一方、欧州の政局不安や株価下落を背景として下落が続いていたユーロは、下げが一服したことや、ラガルドECB総裁の発言を受けて終盤にかけて主要通貨に対して底固い動きとなった。
米株式市場では、米消費者物価指数やFOMCの発表を控えて投資家が慎重な姿勢を強めたこともあり、主要株価指数は序盤からやや軟調な動きとなった。ただ、小売り大手などの投資判断が引き上げられたことを好感した買いが入り、その後は底固い動きが続いた。 ダウ平均株価は、序盤に前週末比133ドル安まで下落したものの、その後は底固い動きとなり、終盤には78ドル高まで上昇し、69.05ドル高(+0.18%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは59.40ポイント高(+0.35%)で終了し、S&P500とともに終値ベースの最高値を更新した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前週末の雇用統計が強い内容だったことを受けてドルが買われた流れを引き継ぎ、序盤からドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の156.69から156.99まで上昇した。一方、日経平均株価が前週末比224円高まで上昇したことから、クロス円も堅調な動きとなった。ただ、欧州の政局不安を背景に、ユーロは主要通貨に対して軟調な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が397円高まで上げ幅を拡大したこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続き、ドル/円は157.20まで上昇した。ただ、ユーロは引き続き上値の重い動きが続いた。欧州時間では、時間外取引で米長期金利が低下したことや、円買いが優勢となったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、米消費者物価指数の発表に加え、FOMCや日銀金融政策決定会合を控えて様子見ムードが広がり、ドルは序盤から狭いレンジ内の動きとなった。ただ、その後は米金利が小幅ながら上昇したことからドルは底固い動きとなり、ドル/円は序盤の156.79から157.10まで上昇した。一方、欧州の政局不安や株価下落を背景として下落が続いていたユーロは、下げが一服したことや、ラガルドECB総裁が「金利は必ずしも直線的に低下するわけではない」「金利を据え置く期間が複数回あるかもしれない」などの見解を示したことも加わり、終盤にかけて主要通貨に対して底固い動きとなった。
本日のトピックス
昨日は、米消費者物価指数の発表に加え、FOMCや日銀金融政策決定会合の結果発表を控えて様子見ムードが広がっており、ドルは限定的な動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで上昇したことから、対円でも堅調な動きとなった。一方、欧州の政局不安や株価下落を背景として下落が続いていたユーロは、下げが一服したことや、ラガルドECB総裁の発言が追加利下げに慎重な姿勢と受け止められ、主要通貨に対して底固い動きとなった。
本日も、主要な経済指標の発表がないことから、様子見ムードが維持されて限定的な動きが予想されている、また、ユーロは昨日の海外時間にやや値を戻したものの、政局不安が払拭されていないこともあり、引き続き上値の重い動きが続くと見られている。