前営業日トピックス
東京市場では、実需のドル買いも観測され、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。上昇一服後は上値の重い動きとなり、一時円買いが優勢となる場面もあったが、下値は限定的となり、欧州時間まで底固い動きとなった。
米国市場では、米金利の上昇を受けてドルは序盤から主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米7年債入札が低調となり、米金利が一段の上昇となったこともドル支援材料となった。
米株式市場では、FRBの早期利下げ開始への期待感が後退していることを背景に、米長期金利が上昇したことを受けて、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。 ダウ平均は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比439ドル安まで下落した。その後も安値圏での動きが続き、411.32ドル安(-1.06%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、99.30ポイント安(-0.58%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。スポ末(スポット取引の決済が月末となる)に当たり、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことも影響し、ドル/円は序盤の157.11から157.40まで上昇した。
(2)仲値通過後は上昇が一服し、ドル/円は157.19まで下げたものの、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドルは底固い動きとなった。ただ、日経平均株価が終盤にかけて下げ幅を拡大し、一時前日比330円超の下落したこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。さらに、株の引け後に一時円買い強まったことから、ドル円・クロス円は一段の下げとなり、ドル/円は156.93まで下落する場面もあった。しかし、その後は底固い動きが続いた。
(3)米国市場では、新規材料に乏しい中、米金利の上昇を受けてドルは序盤から主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米7年債入札が低調となり、米金利が一段の上昇となったことも加わり、ドル/円は序盤の157.15から157.71まで上昇し、5/1以来の高値を更新した。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
昨日の米国市場では、引き続き米金利の上昇が続き、長期金利の指標となる10年債利回りが5/1以来の高水準となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇した。ドル/円は、5月上旬の151.85から157.70まで5.85円の上昇となっており、さらに上昇が続くとの見方もある。
本日の米国市場では、米GDP、個人消費、新規失業保険申請件数など主要な経済指標の発表が予定されているものの、GDPと個人消費は改定値であることもあり、速報値から大幅な修正がなければ反応は限定的と見られている。むしろ、米国の金融政策の行方を見極めるために、週末に発表が予定されている4月のPCEデフレーターの結果に注目が集まっており、週末までは様子見ムードが強まる可能性も考えられる。
5/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
第1四半期 GDP(前期比年率)
GDPは、一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの付加価値の額を合計したもので、国内の経済規模を測るための指標の一つ。GDPの伸び率は、経済成長率を表す指標として重要視されている。そして、個人消費はGDPのおよそ7割を占めることから、構成指数の中では特に重要視されている。
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1.3% | 1.6% |
前回の速報値は、市場予想を下回り、前期の3.4%から急速な減速となった。PECコアが1年ぶりの伸び幅の加速となったことが影響した。今回の改定値では、下方修正が予想されており、予想以上の減速となり、ソフトランディングに水を差すと見られている。 |