前営業日トピックス
アジア時間では、日本市場が休場で新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。その中で、円売りが優勢となり、ドル/円が一時160円台乗せとなるなど、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、その後は為替介入と見られる円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は大幅な下落となった。
米国市場では、大幅な下落となったアジア時間からの流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、ドル/円は堅調な動きとなったものの、その後は再び急速な下落となるなど、神経質な動きが続いた。
米株式市場では、投資判断が引き上げられたアップルが上昇するなど、投資家心理が改善したことから主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ただ、FOMCの結果発表を5/1に控えていることから様子見ムードもあり、上値は限定的だった。 ダウ平均は、序盤から底固い動きが続き、時前週末比166ドル高まで上昇した。しかし、その後は下落に転じて一時24ドル安まで下落したものの、引けにかけて持ち直して146.43ドル高(+0.38%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、55.18ポイント高(+0.35%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前週末の海外市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。為替介入への警戒感が燻る中でもドル/円は堅調な動きが続き、一時160.20まで上昇し1990.4/17以来の160円台乗せとなった。しかし、その後に政府・日銀による円買い介入と見られる断続的な円買いが持ち込まれて、一時154.50まで急速な下落となるなど、ドル円・クロス円が大幅な下落となった。
(2)大幅な下落が一服すると、値頃感の買い戻しなどもあり、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利が上昇したこともあり、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。ドル/円は一時156.89まで値を戻したものの、その後は155.12まで再び急速な下落となるなど、神経質な動きが続いた。
本日のトピックス
昨日のアジア時間では、日本市場が休場となる中、為替介入と見られる断続的な円買いがあり、ドル/円は高値から5.50円以上の下落となるなど、ドル円・クロス円は軒並み大幅下落となった。神田財務官は、為替介入に関してはノーコメントとしているが、マーケットでは為替介入であるとの見方が大勢となっている。特に、先週イエレン米財務長官が為替介入を牽制するような発言をしていたことから、米国時間には実施することができずに日本が休場となるアジア時間になったとの見方もあった。
現状、ドル/円は156円台で推移しているが、防衛ラインが160円台との見方が広がっていることから、再び160円台を試しに行く可能性も考えられる。ただ、FOMCの結果発表を控えて様子見ムードが強まる可能性もあり、結果を見極めてからとの見方も多い。
本日の海外時間では、ドイツの雇用統計、ユーロ圏のGDP、米国の雇用コスト指数、消費者信頼感指数など主要な経済指標の発表が予定されていることから、結果が注目されているが、引き続き神経質な動きが続くとの見方もあることから、注意も必要だろう。
4/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
4月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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104.0 | 104.7 |
前回は市場予想を下回り、昨年11月以来の低水準となった。現況指数は上昇したものの、期待指数が昨年10月以来の低水準となったことが影響しており、消費者が先行きにやや悲観的な見方を示していることが示された。インフレが再上昇となっていることが影響している可能性もあり、今回もやや低下が見込まれている。 |