前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなったことや、米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、日経平均株価がプラス圏を回復したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなったが、ドルは米長期金利の低下が続いたことから、主要通貨に対して上値の重い動きとなった。ただ、欧州時間では、米長期金利が上昇に転じたことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された3月のフィラデルフィア連銀景況指数が市場予想を大幅に上回ったことを受けて、米長期金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、その後は鈴木財務相の発言を受けてドルは下押しする場面もあったが、引けにかけては底固い動きが続いた。
米株式市場では、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなったものの、FRBの利下げ開始時期が遅れるとの見方が引き続き材料視されたことや、米長期金利の上昇が続いたことから上げ幅を縮小する動きとなり、軒並みマイナス圏まで下落した。ただ、引けにかけてダウ平均はプラス圏を回復して終了した。ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、前日比330ドル高まで上昇した。その後は下落に転じて一時71ドル安まで下落したものの、引けにかけて持ち直して22.07ドル安(+0.06%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、81.87ポイント安(-0.52%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から186円安まで下落したことや、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円はやや軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の154.41から153.94まで下落したものの、154円台割れ近辺では買い戻しの動きが見られた。その後、日経平均株価がプラス圏を回復したこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル/円は154.26まで値を戻した。
(2)午後に入り、日経平均株価が上げ半場を拡大したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いたものの、ドルは米長期金利の低下が続いたことで、欧州通貨や資源国通貨に対して下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。ただ、欧州時間では米長期金利が上昇したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された3月の米フィラデルフィア連銀景況指数が市場予想の2.0を大幅に上回る15.5と2022年4月以来の高水準となったことを受けて、米長期金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の154.31から154.68まで上昇したものの、その後は鈴木財務相の「日米で緊密な意思疎通を行う」「金利差だけで為替の水準は決まらない」などの発言もあり、ドル/円は一時154.55円まで下押しする場面もあったが、引けにかけては底固い動きが続いた。
本日のトピックス
昨日のG20財務相・中央銀行総裁会議では、為替に関する議題がなかったことから、現状では大きな懸念にはなっていないことが明らかとなった。各中銀高官の発言があったが、欧州では6月に利下げの可能性、FRBは年終盤に利下げ開始、日本は年央に動きがあるのか注目されており、今後の経済指標結果などによりどのように変化するのか注目されている。本日は、米国の主要な経済指標の発表がないことから、引き続き狭いレンジ内の動きが続くと見られている。