前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から上昇したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。上昇一服後は上値の重い動きとなったものの、日経平均株価が終盤にかけて上げ幅を拡大して420円超上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。欧州時間では、ドル/円は一時151.93まで上昇したものの、前日の高値151.94には届かなった。
米国市場では、米長期金利の低下を受けて、ドルは序盤から主要通貨に対して軟調な動きとなった。ただ、10日に3月の米消費者物価指数の発表を控えて様子見ムードも強く、下値は限定的となった。その後は終盤にかけて底固い動きとなり、ドル/円は値を戻す動きとなった。
米株式市場では、FRBの早期利下げ開始観測が後退したことから、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ただ、3月の米消費者物価指数の発表や、週末から米大手金融の四半期決算の内容を見極めたいとの思惑もあり、値動きは限定的だった。終盤には軒並み下げ幅を縮小する動きとなった。ダウ平均は、序盤に前日比100ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じて一時320ドル安まで下落した。終盤にかけて下げ幅を縮小する動きとなったものの、プラス圏までは戻せずに9.13ドル安(-0.02%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、終盤にプラス圏を回復して52.68ポイント高(+0.32%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤から日経平均株価が前日比298円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。また、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことも加わり、ドル/円は序盤の151.75から151.92まで上昇した。
(2)仲値通過後は、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。ただ、欧州時間序盤にかけてドル買いが優勢となり、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、ドル/円は151.81から151.93まで上昇したものの、昨日の高値の151.94には届かなかった。その後は、米長期金利の低下が続いたことからドルは上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では、主要な米経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、時間外取引から米長期金利の低下が続いたことから、ドルは序盤から主要通貨に対して軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の151.85から151.57まで下落したものの、10日に3月の米消費者物価指数の発表を控えて様子見ムードも強く、下値は限定的となった。
(4)終盤にかけは底固い動きとなり、ドル/円は151.79まで値を戻す動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで上昇後に軒並み下落に転じたことから、対円でも急速な下落となり、終盤までは上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
本日の海外市場では、3月の米消費者物価指数の発表が予定されており、結果に敏感に反応する可能性が考えられる。事前の予想では、前年比総合で上振れが予想されているが、コアは低下が予想されており、結果次第で大きな動きとなる可能性も指摘されているだけに注目が集まっている。また、様子見ムードがより強まる可能性もあり、発表までは限定的な動きが続く可能性も考えられる。
金利先物市場では、6月のFOMCでの利下げの折り込み度合いは、3月時点では0.25%の利下げがほぼ1回織り込まれていたが、米雇用統計直前では75%に、雇用統計後には52%まで低下して、利下げ開始時期の後退が見込まれている。今回の米消費者物価指数が上振れの結果となれば、さらに利下げ時期の後退観測が強まり、ドルは上値トライとなるが、下振れなら再び6月の利下げ観測が高まる可能性も考えられる。
4/10の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
21:30 | 米国 |
3月消費者物価指数(前年比)
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
|
3.4% | 3.2% |
前回は市場予想を上回り、総合、コアともに市場予想を上回った。原油価格の上昇などが影響した。今回は、前月からさらに伸び幅の拡大が予想されており、前月よりも原油価格が一段と上昇していることが影響していると見られており、予想通りの結果なら米雇用統計に次いでFRBの利下げ時期の後退観測が広がる可能性も。 |