前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が大きく下落したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、その後は株価が下げ幅を縮小する動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。さらに、米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は一段の上昇となったものの、米雇用統計の発表を控えてやや上値は限定的だった。
米国市場では、序盤に発表された3月の米雇用統計良好な結果となったことを受けて、FRBの利下げ開始時期が後ずれするとの見方が広がり、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。その後は、米長期金利が低下したことからドルは高値から下落したものの、終盤にかけて再び米長期金利が上昇したことから、底固い動きが続いた。
米株式市場では、序盤に発表された米雇用統計が良好な結果となったことで米経済の先行き期待が高まり、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ただ、終盤にかけては米長期金利が再び上昇したことを受けて、主要株価指数はやや上値の重い動きとなった。 ダウ平均株価は序盤から堅調な動きとなり、一時前日比443ドル高まで上昇した。その後は上値の重い動きが続き、307.06ドル高(+0.80%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは199.44ポイント高(+1.24%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から大幅下落となったことから、リスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の151.33から150.80まで下落した。しかし、151円台割れ近辺では底固い動きも見られ、その後は151.20台まで値を戻す動きとなった。ただ、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードも強まりつつあり、その後は小動きの展開が続いた。
(2)欧州時間では、米長期金利が上昇したことから、ドルは堅調な動きとなったものの、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードも強まっており、限定的な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された3月の米雇用統計で、失業率が前月の3.9%から3.8%に改善したことや、景気動向を敏感に示す非農業部門雇用者数の伸びが市場予想の+21.4万人を上回る+30.3万人となったことを受けて、FRBの利下げ開始時期が後ずれするとの見方が広がり、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、雇用統計発表直前の151.28から151.75まで上昇したものの、前日の高値の151.77には届かず、その後は米長期金利が低下したことから、ドル/円も151.44まで下落した。ただ、終盤にかけて再び米長期金利が上昇したことから、ドル/円も底固い動きが続いた。
本日のトピックス
先週末に米雇用統計の発表があり、雇用者数の伸びが予想外に良好な結果となったことから、FRBの利下げ時期の後退観測が強まり、米長期金利の上昇とともにドルは堅調な動きとなった。ただ、ドル/円は152円台に近付く場面では、日本政府・日銀の円買い介入への警戒感も意識されて上値の重い動きとなった。ただ、米長期金利の上昇もあり、下値は限定的となり底固い動きとなった。
引き続きインパクトのある材料がないうちは、150円台後半から152円台手前近辺のレンジ内の動きが続く可能性が考えられる。本日の米国市場では、主要な経済指標の発表がないことや、10日に米消費者物価指数の発表が予定されていることから、積極的な売買が手控えられると見られており、米消費者物価指数の結果待ちとなるだろう。結果がインパクトのある予想外の結果となる場合には、上下どちらかのレンジ突破となる可能性が考えられる。