前営業日トピックス
前日の海外市場の終盤の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。さらに、米長期金利が低下したことから、ドルは一段の下落となったが、下値は限定的となり、その後は値を戻す動きとなった。ただ、上値の重い動きとなり、欧州市場にかけてやや軟調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米経済指標が強弱まちまちの結果となったことから、ドルは上値の重い動きとなった。ただ、米長期金利の上昇が続いたことから、ドルは、序盤から堅調な動きとなった。終盤には上昇していた米長期金利が低下に転じたことから、ドルは上値の重い動きとなった。
米株式市場では、主要株価指数が序盤から底固い動きとなったものの、個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えて様子見ムードが強まっていることや、週末の3連休を前にしたポジション調整の動きから終盤には売りが優勢となり、主要株価指数は小幅安となった。ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、前日比125ドル高まで上昇した。ただ、終盤には下落に転じ、一時36ドル安まで下落し、31.31ドル安(-0.08%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、68.77ポイント安(-0.42%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、鈴木財務相が行き過ぎた動きにはあらゆる手段を排除せずに適切に対応と発言したことを受けて円が買われ、ドル/円は序盤の151.43から151.31まで下落したが、下値は限定的だった。下げ一服後は151.45まで反発したものの、その後は時間外取引で米長期金利が低下したことから円買いが優勢となり、ドル/円は151.22まで下落した。
(2)その後、米長期金利がもち直したことから、ドル円・クロス円も値を戻す動きとなったが、値動きは限定的だった。
(3)米国市場では、序盤に発表された2月の米耐久財受注が市場予想の1.0%を上回る1.4%となったことを受けて、ドルは堅調な動きとなった。しかし、その後に発表された3月のリッチモンド連銀製造業指数が-11.0(市場予想-5)、3月の米消費者信頼感指数が104.7(市場予想107.0)と、ともに冴えない結果となったことから、ドルは上値の重い動きとなった。ただ、米長期金利の上昇が続いたことから、ドルは、序盤の151.35から151.47まで上昇後、一時151.35まで下落したものの、再び堅調な動きとなり151.60まで上昇した。ただ、終盤には上昇していた米長期金利が低下に転じたことから、ドルは上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
昨日の海外市場では、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなったものの、上値は限定的となった。151円台後半では、政府・日銀の市場介入への警戒感もあり、上値追いの展開とはなり難いと見られている。一方、FRBの利下げ観測の後退観測から、151円台割り込む展開にもなり難いと見られており、引き続き狭いレンジ内の動きが続くと予想されている。
特に、週末から米国は3連休となることから、積極的な売買が手控えられるとの見方もある。しかし、28日には米GDP、29日にはPCEコア・デフレーターの発表が予定されており、結果次第では動きが出る可能性もある。ただ、本日は主要な米国の経済指標の発表がないことから、レンジ内の動きに留まると見られている。