前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から270円超上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、その後は日経平均株価が上げ幅を縮小し、一時マイナス圏まで下落したことや、米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円軟調な動きとなった。ただ、下値は限定的となり、その後は欧州時間にかけて底固い動きとなった。
米国市場では、米長期金利が低下したことに合わせてドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。その後は、米長期金利がやや持ち直したことから、ドルは値を戻したが、週末で市場参加者が少なくなっており、終盤は限定的な動きとなった。
米株式市場では、前日まで主要株価指数が連日終値ベースの最高値を更新したことから、利益確定売り先行した。ただ、FRBが年内3回の利下予想を維持したことが相場の下支え要因となり、下値は限定的だった。また、半導体関連株が買われたことや、金利低下に反応してナスダックはプラス圏で終了した。ダウ平均は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比311ドル安まで下落し、安値圏のまま305.47ドル安(-0.77%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、序盤から底固い動きが続き、26.98ポイント高(+0.16%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、前日比272円高まで上昇したことから、リスク選好の動きが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の151.45から151.86まで上昇して昨年11/13以来の高値を更新した。しかし、その後は時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドル売り・円買いが優勢となり、ドル/円は151.42まで下落した。また、日経平均株価が上げ幅を縮小したことから、クロス円も軟調な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が101円安まで下落したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。ただ、引けにかけて再びプラス圏を回復したことから、下値は限定的となり、また欧州時間でも底固い動きが続いた。
(3)米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利が低下したことに合わせてドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の151.49から151.01まで下落したものの、151円台を割り込む動きとはならずに底固い動きとなった。その後は、米長期金利がやや持ち直したことから、ドル/円も151.48まで値を戻したが、週末で市場参加者が少なくなっており、終盤は限定的な動きとなった。一方、英中銀やECB高官の利下げに関する発言を受けて、ユーロやポンドはドルや円に対して軟調な動きとなった。
本日のトピックス
日銀が緩和的な金融環境を継続するとの見方が広がっているほか、FRBの早期の利下げ観測が後退していることから、相対的にドル先高観が意識されていることから、ドルは底固い動きが続く可能性も考えられる。ただ、ドル/円は151円台では、日本政府・日銀の介入警戒感も再び浮上していることから、ここから一段の上昇とは考えにくく、上値の重い動きとなる可能性も考えられる。一方、前回まで利上げを主張していた2人のメンバーが据え置きに主張を変えたことで、英中銀利下げ観測が意識されたことや、ECBも4月に利下げを実施するとの思惑が高まったこともあり、欧州通貨の下落リスクも意識され始めている。
この状況の中で、当局者の牽制発言や、日米欧英の次の政策に関する報道などに敏感に反応する可能性もあり、神経質な展開が続く可能性も指摘されている。
本日の米国市場では、2月の米新築住宅販売件数の発表が予定されており、新築住宅市場の底固さが示されるのか注目だが、マーケットでは26日の3月の米消費者信頼感指数、週後半の28日の日銀の金融政策決定会合での主な意見、第4四半期米GDP、そして週末29日の2月PCEコアデフレーターが注目されている。
3/25の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
2月新築住宅販売件数
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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67.5万件 | 66.1万件 |
前回は市場予想を下回ったものの、2ヵ月連続の上昇となり、住宅ローン金利の低下が影響した。今回は、前月から増加が予想されているものの、米長期金利が上昇していることもあり、影響が出ている可能性もあり、結果が注目される。 |