前営業日トピックス
東京市場では、米長期金利が低下したことから、ドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、日経平均株価が史上最高値を更新したこともあり、底固い動きとなり、下値は限定的となった。欧州市場では、米長期金利の上昇を受けてドル買い・円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、米長期金利の上昇を受けてドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、一時150.84まで上昇したものの、2/13に付けた150.88には届かなかった。一方、ECBが利下げを急がないとの見方が広がり、ユーロは対円では昨年11/27以来の高値を付けた。
米株式市場では、主要株価指数が序盤から上昇したものの、先週末までダウ平均が連日で史上最高値を更新したこともあり、その後は利益確定の売りが優勢となった。また、米長期金利が上昇したことも圧迫要因となり、主要株価指数は軒並みマイナス圏まで落ち込んで終了した。ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなり、前週末比114ドル高まで上昇した。しかし、その後は下落に転じて一時105ドル安まで下落した。終盤にかけてやや下げ幅を縮小し、62.30ドル安(-0.16%)で終了。一方、ナスダックは20.57ポイント安(-0.13%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、週明けで新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は限定的な動きとなった。序盤は底固い動きとなったものの、その後は時間外取引で米長期金利が低下したことから、上値の重い動きとなり、ドル/円は序盤の150.56から150.29まで下落した。
(2)その後、値を戻す動きとなったものの、午後に入ると上下15銭と狭いレンジ内の動きとなった。なお、日経平均株価は、史上最高値を更新したものの、午後には上げ幅を縮小する動きとなった。欧州時間に入ると、欧州勢の円買いが先行し、さらに米長期金利が上昇したことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、米長期金利の上昇を受けてドル買い・円売りが先行し、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の150.53から150.84まで上昇したものの、2/13に付けた150.88には届かず、その後は米長期金利の上昇が一服したことから、ドルもやや上値の重い動きとなった。一方、ECB高官の発言などからECBが利下げを急がないとの見方が広がり、ユーロ買いが優勢となり、対円では昨年11/27以来の高値を付けた。
本日のトピックス
昨日の海外市場では、米新軸住宅販売件数の発表があったものの、反応は限定的となった。ただ、米長期金利の上昇を背景に、ドルは堅調な動きとなったが、2/13の高値と面合わせまで上昇したものの、年初来高値の更新とはならなかった。ドル/円は当分150円台でのレンジ内の動きが続くと見られている。
ただ、本日の米国市場では、利下げ開始時期を探る上で注目されている米耐久財受注と消費者信頼感指数の発表が予定されており、結果次第ではレンジ突破となる可能性も考えられる。また、米長期金利の動向にも引き続き注目したい。
2/27の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
22:30 | 米国 |
1月耐久財受注(前月比)
耐久財受注(Durable Goods Manufacture's Orders)は、米国の耐久財(耐久年数3年以上)の新規受注額を集計した指標であり、設備投資の先行指標として注目されている。特に、変動の大きい輸送用機器などを除いた受注額が民間の設備投資の先行指標として注目されている。
|
-5.0% | 0.0% |
前回は市場予想を下回り、横ばいとなった。輸送機器がマイナスとなったことが影響したが、輸送機器を除いた受注は2ヵ月連続のプラスとなった。今回は、3ヵ月ぶりのマイナスが予想されているが、反動の大きい輸送機器を除いた受注がプラスを維持するのか注目したい。 | ||||
0:00 | 米国 |
2月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
|
115.0 | 114.8 |
前月は、3ヵ月連続の上昇となり、2021年12月以来の高水準となった。インフレ見通しに落ち着きが見られ、景気と労働市場に対する楽観的な見方が広がったことが示された。今回は、前月からさらに上昇が予想されており、消費者のマインドの改善が続くのか注目されている。 |