前営業日トピックス
東京市場では、序盤から円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後は、上昇して始まった米長期金利が低下に転じたことから、ドルは上値の重い動きとなったものの、午後には再び堅調な動きとなった。欧州時間に入ると、米長期金利が一段の低下となったことから、ドルは上値の重い動きとなった。
米国市場では、米長期金利の低下を背景に、ドルは序盤から主要通貨に対して軟調な動きとなった。さらに、1月の米景気先行指数が市場予想を下回ったことも影響した。ただ、終盤にかけて米長期金利が持ち直したことから、ドル/円も値を戻し、クロス円も底固い動きとなった。
米株式市場では、FRBの早期利下げ観測の後退を背景に、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ただ、小売り大手の決算内容が好感されたことが下支え要因となり、ダウは下げ幅を縮小した。一方、翌日に決算を発表する米半導体大手が一時大幅下落となったことが影響して、ナスダックは下げ幅を拡大する場面もあった。ダウ平均は、序盤に前日比35ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じて一時167ドル安まで下落した。終盤にかけて下げ幅を縮小し、64.19ドル安(-0.17%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、144.86ポイント安(-0.92%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、円売りが先行し、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、時間外取引で米長期金利が休場前の水準を上回ったことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、ドル/円は序盤の150.08から150.37まで上昇した。ただ、日経平均株価が一時前日比270円高まで上昇したものの、その後は下落に転じてマイナス圏まで下落したことから、クロス円は上値の重い動きとなった。
(2)午後に入り、米長期金利の低下が続いたことから、ドルは上値の重い動きとなったものの、金利が持ち直したことから、ドル/円150.44まで上昇する動きとなった。欧州時間では、米長期金利が低下したことから、ドルは上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では、時間外取引から米長期金利の低下が続いたことから、ドルは序盤から主要通貨に対して軟調な動きとなった。さらに、1月の米景気先行指数が市場予想の-0.3%を下回る-0.4%となり、さらに23ヵ月連続のマイナスとなったことも影響し、ドル/円は序盤の150.20から149.69まで下落した。
(4)終盤にかけて米長期金利が持ち直したことから、ドル/円も150.07まで値を戻し、クロス円も底固い動きとなった。
本日のトピックス
本日の米国市場では、主要な経済指標の発表がないことから、限定的な動きも予想されている。特に、1月分のFOMC議事要旨公表までは限定的な動きとなる可能性もあるだろう。
1月のFOMC後の声明では、インフレは過去1年間で緩和したが依然として高止まりしている、インフレが2%に接近する確信強めるまで利下げはないとの見方が示されたが、どの程度までの低下で確信が強まるのか、具体的な議論がされたのか注目される。また、パウエルFRB議長が会見で「年内のある時点で利下げの可能性が高い」との見方を示したものの、3月利下げを否定する発言もあり、早期の利下げを否定したことから、3月の利下げはないが、利下げ開始は5月か6月か、またはそれ以降になるのかヒントがあるのか注目されている。