前営業日トピックス
東京市場では、序盤から日経平均株価が堅調な動きとなったことや、米長期金利が上昇したことも加わりドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、日銀総裁の発言を受けて円売りが加速して、ドル円・クロス円は一段の上昇となったが、その後は上値の重い動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表された1月の米生産者物価指数が市場予想を上回る結果となったことから、米長期金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、上昇一服後は米長期金利が低下に転じたことからドルは軟調な動きとなり、さらに米国の3連休を控えたポジション調整のドル売りも圧迫要因となった。
米株式市場では、1月の米生産者物価指数の結果を受けて、FRBの早期利下げ観測が後退したとの見方から主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。しかし、上昇していた米長期金利が低下に転じたことから下げ幅を縮小する動きとなった。ただ、米国の3連休を控えたポジション調整の動きもあり、終盤まで上値の重い動きが続いた。ダウ平均株価は、序盤から軟調な動きとなり、前日比189ドル安まで下落した。その後は買い戻しが優勢となり、一時51ドル高まで上昇したものの、終盤には再び軟調な動きとなり、145.13ドル安(-0.37%)で終了。一方、ナスダックは130.52ポイント安(-0.52%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤から日経平均株価が200円超上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、時間外取引で米長期金利が上昇したことも加わり、ドル/円は序盤の149.83から150.25まで上昇した。
(2)その後、植田日銀総裁が国会でマイナス金利の解除を実施しても緩和的な金融環境が当面続く可能性が高いと発言したことから円売りが優勢となり、ドル/円は一時150.38まで上昇した。ただ、上昇一服後は、日経平均株価が上げ幅を縮小したこともあり、やや上値の重い動きとなり、その動きは欧州時間まで続いた。
(3)米国市場では、序盤に発表された1月の米生産者物価指数が前年比で市場予想の0.6%を上回る0.9%となるなど、軒並み市場予想を上回る結果となったことから、FRBによる早期の利下げ観測が後退し、米長期金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の150.28から150.64まで上昇したものの、上昇一服後は米長期金利が低下に転じたことからドルは軟調な動きとなった。さらに、米国の3連休を控えたポジション調整のドル売りとの見方もあり、ドル/円は150.09まで下落した。
本日のトピックス
先週は、米消費者物価指数など主要な経済指標の発表が続いたものの、今週は主要な米国の経済指標の発表や、イベントがないことから全般的に限定的な動きが予想されている。来週は、米GDPやデフレーターなど、注目の米経済指標の発表が予定されており、今週はやや小休止との見方もある。
本日の海外市場では、欧州の主要な経済指標の発表がなく、米国はPresident's Day(プレジデンツ・デー)の祝日で米国の主要市場が休場となることや、金融当局者の発言予定もないことから、限定的な動きが予想されている。