前営業日トピックス
東京市場では、米雇用統計の発表を控えて積極的な売買が手控えられていることもあり、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。欧州時間では、欧州主要株価指数が序盤から上昇したこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された1月の米雇用統計予想より強い内容となったことを受けて、米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢となった。さらに、その後に発表された1月のミシガン大学消費者信頼感指数が良好な結果となったことも加わり、ドル/円は148.58まで上げ幅を拡大した。
米株式市場では、1月米雇用統計が良好な結果となったことを受けて、FRBの早期利下げ観測が後退するとの見方が広がり、米長期金利が上昇したことからダウ平均は序盤から軟調な動きとなった。ただ、下げ一服後は堅調な動きとなり、連日の史上最高値更新となった。一方、ハイテク企業の決算内容が好感されてハイテク株に買いが入ったことで、ナスダックは序盤から堅調な動きが続いた。ダウ平均は134.58ドル高(+0.35%)、ナスダックは267.31ポイント高(+1.74%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤からやや上値の重い動きとなった。日経平均株価が序盤から前日比429円高まで上昇したものの、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードも強まっており、序盤から限定的な動きとなった。ドル/円は、時間外取引の長期金利に動きに影響を受けて動きが出る場面もあったが、上下26銭の狭いレンジ内の動きが続いた。欧州時間では、東京時間の高値146.52を上抜けて一時146.80まで上昇したものの、米雇用統計の発表を控えて上値は限定的となった。
(2)米国市場では、序盤に発表された1月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想の18.5万人を大幅に上回る+35.3万人となったことや、失業率が予想の3.8%より強い3.7%となったことを受けて、米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢となった。さらに、悪天候で平均労働時間が短くなったことで平均時給が押し上げられたことも支援材料となり、ドル/円は発表直前の146.66から148.05まで上昇した。また、その後に発表された1月のミシガン大学消費者信頼感指数も市場予想の78.9を上回る79.0と2021年7月以来の高水準となったことも加わり、ドル/円は148.58まで上げ幅を拡大した。
本日のトピックス
前週末の強い米雇用統計の結果を受けて、FRBの早期の利下げ観測が後退したことから、東京市場でも序盤からドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、パウエルFRB議長がテレビ出演で、3月の利下げの可能性は小さいととの見方に言及したことから、ドルはやや上値の喪王維動きとなった。
今週は、主要な米経済指標の発表が少なく、注目は本日のISM非製造業景況指数、6日の貿易収支くらいだろう。また、6日から米国の3年、10年、30年債の入札が予定されており、入札結果に敏感に反応する可能性もあり、注目されている。週前半は、ドルは上値を試す動きが予想されているが、それ以降は上値の重い動きが予想されている。
2/5の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
0:00 | 米国 |
1月ISM非製造業景況指数
ISM非製造業景気指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
|
52.0 | 50.6 |
前回は市場予想を下回り、2022年12月以来の低水準となった。新規受注や特に雇用が大きく低下したことが影響し、非製造業の活動の鈍化傾向が示された。今回は、前月から改善が予想されており、改善傾向が示されるのか注目されている。 |