前営業日トピックス
日本市場が休場となり、新規材料に乏しい中、アジア株の下落を受けてドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。欧州市場では、米金利が上昇したことを受けてドル買い・円売りが優勢となった。
米国市場では、序盤から米長期金利の低下を受けて、ドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後は、米金利が持ち直したことや、FRB高官がややタカ派的な見方を示したことも加わり、終盤にかけて値を戻す動きとなった。
米株式市場では、米金利の低下を受けて主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ただ、ダウ平均はボーイング機の事故を受けて同社株が急落したことが影響して、序盤に一時前週末比216ドル安まで下落した。ただ、その後は下げ幅を縮小する動きとなり、プラス圏を回復して216.90ドル高(+0.58%)で終了した。一方、金利動向に敏感なナスダックは319.36ポイント高(+2.20%)と大幅上昇となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が休場となる中、アジア株の下落を受けてドル円・クロス円は軟調な動きとなった。欧州時間では、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
(2)米国市場では、主要な米国の経済指標の発表もなく新規材料に乏しい中、金利動向に左右される動きとなった。序盤は、米長期金利指標となる米10年債利回りが4.058%から3.964%まで低下したことを受けて、ドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の144.58から143.66まで下落したものの、その後は米金利が持ち直したことや、アトランタ連銀総裁が「インフレを抑制するために制限的な政策を機能させ続けることが可能」との見方を示したことも加わり、終盤にかけてドル/円は144.27まで値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
米雇用統計が終了した後はドル売りが優勢となったことや、日本の市場参加者も本格的に戻ってくることから、再び両国の金融政策の行方が意識される展開が予想される。FRBの年内の利下げ観測を背景に、米長期金利低下とともにドルは軟調な動きとなるのか注目されている。それを見極めるために、11日に発表される12月の米消費者物価指数の結果が注目されている。消費者物価指数の発表までは神経質な展開が続く可能性も考えられる。
本日の米国市場では、米貿易収支の発表が予定されているが、物価や金利動向が注目されていることから、市場予想や前回結果から大きく乖離する結果とならなければ反応は限定的と見られている。その中で、引き続き米長期金利の動向に注目が集まっている。
1/9の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
11月貿易収支
貿易収支は、米国から輸出された金額と米国へ輸入された金額の差額。米国では、輸出、輸入ともモノだけではなくサービス(運賃や保険、観光など)も含まれる
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-649億USD | -643億USD |
前回は市場予想とほぼ一致し、2ヵ月連続で赤字額が拡大した。輸入が増加し、輸出が減少したことか影響した。今回は、赤字額の小幅増加が予想されており、3ヵ月増加は昨年3月以来となる。 |