前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から770円超下落したことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、その後は175円安まで下げ幅を縮小する動きとなり、さらに米長期金利が上昇したことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。欧州時間では、ドイツやユーロ圏の経済指標が良好な結果となったことや、米長期金利の上昇を受けて、ドル円・クロス円は引き続き堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米雇用関連の経済指標が良好な結果となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、一時144.85まで上昇して12/19以来の高値を付けたものの、上昇一服後は下落する場面もあったが、終盤までは底固い動きが続いた。一方、欧州通貨や資源国通貨は、ドル/円の上昇に連れて一段の上昇となった。
米株式市場では、序盤に発表された米雇用関連の経済指標が良好な結果となったことを好感し、ダウ平均は序盤から堅調な動きとなった。さらに、前日のFRB高官の発言を受けて、FRBの早期利下げ観測がやや後退したことも支援材料となった。ただ、米長期金利の上昇が続いたことや、週末に米雇用統計の発表を控えたポジション調整などもあり、終盤にかけて上げ幅を縮小した。一方、金利動向に敏感なナスダックは、一時プラス圏を回復する場面もあったが、終盤にかけて再び軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)年明けの東京市場では、日経平均株価が序盤から29日比770円安まで下落したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、日経平均株価が298円安まで下げ幅を縮小したことや、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価がさらに下げ幅を縮小したことや、米長期金利の上昇が続いたことからドル円・クロス円も上げ幅を拡大し、ドル/円は序盤の1421.85から143.86まで上昇した。欧州時間では、米長期金利が一段の上昇となったことから、ドルは堅調な動きとなった。一方、ドイツやユーロ圏の非製造業PMIが良好な結果となったことから、ユーロも対円で堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された12月の米ADP雇用統計が市場予想の12.5万人を上回る16.4万人となり、米新規失業保険申請件数が市場予想の21.6万人を下回る20.2万人に改善するなど、良好な結果となったことを受けて、米長期金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の144.12から144.85まで上昇した。
(4)上昇一服後、ドル/円は144.46まで下落したものの、米長期金利の上昇が続き、米10年債利回りが4%台まで回復したこともあり、ドル/円は底固い動きが続いた。一方、ユーロは米国時間でもドル/円の上昇に連れて一段の上昇となった。
本日のトピックス
昨日の海外市場では、米長期金利の上昇を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。昨日発表された米雇用関連の経済指標が良好な結果となったことや、前日のFRB高官の発言が影響した。米国の金融政策を見極める上で、本日発表される米雇用統計の結果に注目が集まっている。
本日は、米国時間に米雇用統計の発表を控えていることから、様子見ムードが強まることが予想され、発表までは限定的な動きが続くと見られている。ただ、前日の米雇用関連の指標が良好な結果となったことで、本日の米雇用統計でも堅調さが示されるとの期待感も高まっており、良好な結果を想定した買いが先行する可能性も考えられる。ただ、発表前に上昇している場合、期待に反する結果となると、失望売りが加速する可能性も考えられることから注意も必要だろう。
1/5の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
12月非農業部門雇用者数
非農業部門に属する事業者の給与支払い帳簿をもとに集計された雇用者数。農業以外の産業で働く雇用者であり、経営者や自営業者は含まれない。
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17.0万人 | 19.9万人 |
前回は市場予想を上回ったものの、+20万件を下回った。今回は、前月から伸び幅の縮小が予想されており、11月までの2023年の平均値である+23.5万人、直近6ヵ月平均の+19.2万人を下回ると予想されており、労働市場の鈍化傾向が示されると見られている。 |