前営業日トピックス
アジア市場では、日本市場の休場が続いており、序盤から小動きの展開となった。ただ、欧州時間に入ると、米長期金利の上昇もあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、米長期金利の上昇とともにドルは序盤から堅調な動きとなった。その後、11月米JOLTS求人件数が予想を下回ったことを受けてドルは下落したものの、同時に発表された12月の米ISM製造業景況指数が市場予想を上回ったことから下落は一時的となり、再び堅調な動きとなった。しかし、終盤にかけて米金利が低下したこともあり、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。
米株式市場では、前日にダウ平均が過去最高値を更新したことで利益確定売りが先行したことや、FRB当局者が早期の利下げ観測を牽制したことを受けて売りが優勢となった。その後は、米長期金利が低下に転じたこともあり、下げ幅を縮小する場面もあったが、引けにかけては再び軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が休場となる中、序盤から小動きの展開となった。欧州時間に入り、能登半島を中心とした地震を受けて、日銀が早期にマイナス金利を解除することは困難になったとの見方や、時間外取引で米長期金利が上昇したことからドル買い・円売りが優勢となった。ドル/円は、序盤の141.86から142.71まで上昇した。
(2)米国市場では、米長期金利の上昇とともにドルは序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、142.82から143.41まで上昇したものの、11月米JOLTS求人件数が市場予想の882.1万件を下回る879.0万件なったことで、米金利の低下とともにドル/円は142.82まで下落した。ただ、同時に発表された12月の米ISM製造業景況指数が市場予想の47.1を上回る47.4となったことから下落は一時的となり、再び米金利が上昇したことから、ドル/円は143.73まで上昇した。
(3)終盤にかけて米金利が低下したことや、FOMC議事要旨で改めて政策金利がピークに近いことが示されたこともあり、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、ドル/円も143.12まで下落した。
本日のトピックス
前日の海外市場終盤の軟調な動きを引き継ぎ、日本市場でも序盤からドル円・クロス円は軟調な動きがとなった。能登半島を中心とした地震を受けて、日銀が早期にマイナス金利を解除することは困難との見方が広がり、円を売る動きも見られている。一方、FRBが早期の利下げを決定するとの見方もあるだけに、今後の状況を見極めたいとも思惑が強まっている。そのため、今週発表される米雇用統計の結果が注目されている。
本日の米国市場では、チャレンジャー人員削減数、ADP雇用統計、新規失業保険申請件数など米雇用関連の経済指標の発表が予定されており、週末の米雇用統計を控えて結果が注目されており、結果を受けたマーケットの反応に注目したい。
1/4の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:15 | 米国 |
12月ADP雇用統計
ADP雇用統計は、民間の給与計算代行サービス会社であるADP(Automatic Data Processing)社のデータを用いて、マクロエコノミック・アドバイザーズ社が発表している雇用統計。2200万人の支払い給与の動向に基づき算出、通常米国雇用統計が発表される2営業日前に発表されるため、米国雇用統計の結果を予想する上でよく参考にされる。
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11.0万人 | 10.3万人 |
前回は市場予想を下回る伸びとなり、3ヵ月平均は9.9万人と、前3ヵ月平均の31.6から大幅低下となり労働市場の鈍化傾向は続いていることが示された。サービスセクターの伸びが下支え要因となったが、製造業、建設業、娯楽、ホスピタリティーの減少が影響した。今回は、前月から伸び幅が小幅拡大が予想されているものの、依然として平均より低い伸びが続くと見られている。 |