前営業日トピックス
日本市場が休場となり新規材料に乏しい中、中国株の下落などもありドル円・クロス円は軟調な動きとなった。さらに、欧州株が下落したことも加わり、欧州市場に入っても軟調な動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表された7月の米生産者物価指数が市場予想を上回り、米長期金利の上昇とともに、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。しかし、ミシガン大学消費者信頼感指数で、期待インフレ率が市場予想から低下したことから、ドルは一時下振れする場面もあった。ただ、終盤にかけて米長期金利が一段の上昇となったことから145.00まで上昇する場面もあった。
米株式市場では、序盤に発表された米生産者物価指数の結果を受けて、FRBの利上げの長期化観測から主要株価指数は軟調な動きとなった。ただ、原油価格の上昇でエネルギー関連株が上昇したこともあり、ダウ平均は底固い動きとなった。一方、米長期金利の上昇を背景に、高PERのハイテク株が売られたことから、ナスダックは軟調な動きが続いた。ダウ平均株価は、序盤に117ドル安まで下落したものの、その後は一時178ドル高まで上昇するなど底固い動きが続き、105.25ドル高(+0.30%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、93.14ドル安(-0.68%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本が祭日で休場となり、新規材料に乏しい中、序盤から上値の重い動きとなった。また、中国株をはじめアジア株が全般下落したことも影響してドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。さらに、アジア株の下落を背景に、欧州主要株価指数も軟調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(2)米国市場では、序盤に発表された7月の米生産者物価指数が、総合・コアともに市場予想を上回る結果となり、米長期金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。しかし、その後に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数で、期待インフレ率が1年、5-10年ともに市場予想から低下したことから、ドルは一時下振れする場面もあった。ドル/円は、序盤の144.42から144.88まで上昇後、一時144.45まで下落したが、終盤にかけて米長期金利が一段の上昇となったことから145.00まで上昇し、6/30以来の145円台を回復する場面もあった。
本日のトピックス
週明けの東京市場では、前週末の海外市場の堅調な動きが一服し、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、前週末に一時145円台乗せとなったが、145円台では政府・日銀の円安牽制なども警戒されており、神経質な展開も予想されている。そのため、当局者の発言には敏感に反応する可能性も考えられることから注意も必要だろう。
また、本日の海外市場では、主要な経済指標の発表もなく、新規材料に乏しいことから限定的な動きも予想されている。そのため、再び145円台に乗せて一段の上昇になるとの展開は考え難く、145円台近辺で上値の重い展開が続く可能性も考えられる。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ドル/円は、一目均衡表の雲上限ライン近辺で底固い動きが続いていたが、雲上限ラインが低下に転じており、価格は雲上限ラインから乖離している。そのため、ここから一段の上昇となるのか、雲上限ラインに寄せた動きになるのか注目されている。
目先の動きを見る上で注目されているオシレーターのMACDでは、両線の上向きが継続中だが、乖離幅は小幅な上昇となっている。このことから、乖離幅が縮小に転じ、先行するラインが失速する形状となるのか、乖離幅の拡大が続くのか注目したい。
一方、より短期の動きを見る上で注目されているストキャスティクスでは、両線がクロス間近となっており、前回、前々回全同様に両線がクロスとなる場合には、目先(3-5営業日程度)軟調な動きとなる可能性も考えられる。また、145.064からの下落の小休止の持ち合いパターンと見る場合、現在6波動目の上昇となっており、7波動目の下落となる場合には、下落に転じる可能性も考えられることから、下振れ幅が大きくなる可能性には注意も必要だろう。
目先の上値のポイントは、直近高値の145.064となり、ここを完全に上抜ける場合には一段の上昇となる可能性も考えられる。
上値のポイント
(1)145.064 (2)145.25 (3)145.50
下値のポイント
(1)144.403 (2)141.516 (3)141.117