前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなったことから、ドル円・クロス円も上値の重い動きとなった。ただ、オーストラリアの6月の雇用統計が良好な結果となり、豪ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。下げ一服後、ドル/円やユーロ/円は底固い動きとなったが、利上げ観測がやや後退したとの見方からポンドは上値の重い動きが続き、上昇した豪ドル/円は上値の重い動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が予想より良好な結果となったこと受けて、米長期金利の上昇とともにドルも主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は一時140.50まで上昇し、7/12以来の140円台を回復した。
米株式市場では、良好な米企業の四半期決算に加え、FRBによる利上げが早期に終了するとの見方が引き続き材料視され、ダウ平均は序盤から堅調な動きとなった。一方、一部の企業決算の内容が冴えない結果となったことや、金利上昇で高PERのハイテク関連株に売りが出たことから、ナスダックは大幅下落となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比311ドル高まで上昇した。ただ、その後は上げ幅を縮小する動きとなり、163.97ドル高(0.47%)で終了、終値ベースでは2022年3月以来、約1年4ヵ月ぶりの高値を更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、294.71ポイント安(-2.05%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなり、一時前日比391円安まで下落したことから、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。一方、オーストラリアの雇用統計で、失業率が市場予想の3.6%に対して3.5%となったことや、雇用雇用者数も1.5万人に対して3.26万人となり、ともに良好な結果となったことを受けて、豪ドルは主要通貨に対して上昇となり、豪ドル/円は発表直前の94.62から95.23まで上昇した。
(2)午後に入り、ドル円・クロス円は底固い動きとなったものの、良好な雇用統計を受けて上昇していた豪ドルがやや上値の重い動きとなり、また追加利上げ観測が後退したとの見方が広がっていることから、ポンド/円は序盤から上値の重い動きが続いた。
(3)米国市場では、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が、市場予想の24.0万件に対して22.8万件と良好な結果となり、5/12までの週以来の低水準まで改善したことを受けて、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.779%から3.870%まで上昇し、7/12以来の高水準となったことから、ドルも主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の139.53から140.50まで上昇し、7/12以来の140円台を回復した。また、トルコ中銀が2.50%幅の利上げを決定したことや、追加利上げの可能性を示唆したことを受けて、トルコ・リラは堅調な動きとなった。一方、南ア中銀は政策金利を予想外の据え置きとしたことを受けて、南ア・ランドは主要通貨に対して下落した。
本日のトピックス
前日の海外市場では、米長期金利の上昇とともに、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、終盤には上値の重い動きとなったが、東京市場では海外市場終盤の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から軟調な動きとなった。さらに、日経平均株価が序盤から400円超下落したことも影響して、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がないことや、週末であることに加え、来週日米欧の金融政策発表を控えていることもあり、積極的な売買が手控えられる可能性も考えられ、全般的に方向感の乏しい動きが予想されている。