前営業日トピックス
アジア市場では、日本市場が休場となり新規材料に乏しい中、全般的に小動きの展開となった。また、海外時間に米雇用統計の発表が予定されていることから、様子見ムードも強くドルは限定的な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された4月の米雇用統計で失業率、雇用者数の伸びが市場予想を上回ったことで、米景気悪化への過度な懸念が和らぎ、ドルは主要通貨に対して上昇した。ドル/円は、序盤は135.12まで上昇したが、135円台では売り圧力に押されて終盤まで上値の重い動きが続いた。一方、欧米の主要株価指数が軒並み大幅上昇となったことから、クロス円は終盤まで堅調な動きが続いた。
米株式市場では、4月の米雇用統計が良好な結果となったことを受けて、米景気悪化への過度な懸念が和らぎ、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。また、前日引け後に発表されたアップルが大幅上昇したことも全体を押し上げた。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比620ドル高まで上昇した。終盤には上げ幅を縮小し、546.64ドル高(+1.65%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、269.01ポイント高(2.25%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)アジア市場では、日本市場が休場となり新規材料に乏しい中、中国株が下落したことからドル円・クロス円は序盤から上値の重い動となった。その後は、欧州株が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
(2)米国市場では、序盤に発表された4月の米雇用統計で失業率が市場予想より強い結果となり、雇用者数の伸びも市場予想を上回ったことで、米景気悪化への過度な懸念が和らぎ、米長期金利の指標となる10年債利回りが3.372%から3.463%まで上昇するなど、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して上昇した。ドル/円は、序盤の134.17から135.12まで上昇したが、135円台では売り圧力に押されて終盤まで上値の重い動きが続いた。一方、ドル/円の上昇に加え、欧米の主要株価指数が軒並み大幅上昇となったことから、クロス円も終盤まで堅調な動きが続いた。
本日のトピックス
週明けの東京市場では、前週末の米雇用統計が良好な結果となったことが改めて材料視され、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、前週末の海外市場の株高を背景にクロス円も序盤から堅調な動きとなった。しかし、日経平均株価が下落して始まったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
先週、FOMCでの利上げが決定されたが、今回で利上げサイクルの終了との見方も多く、マーケットでは夏以降の利下げを織り込んでいることもあり、利上げを期待した買いが入りにくい状況になったと見られている。さらに、金融システム不安が再燃していることもあり、ドルの圧迫要因と見られている。一方、ECBでは追加利上げ観測が根強いことから、ユーロはドルや円に対して引き続き堅調な動きとなる可能性も考えられる。