前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、一時上昇に転じた日経平均株価が再び下落に転じて下げ幅を拡大したことや、時間外取引で米長期金利が低下したことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から軟調な動きとなった。しかし、4月の米製造業・非製造業PMIがともに予想外の上昇となったことを受けて、米金利の上昇とともにドルは堅調な動きとなり、ドル/円は133.55から134.49まで上昇した。ただ、上昇一服後ドルは終盤まで上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、序盤はやや軟調な動きとなったものの、4月の米製造業PMIが予想外の上昇となり、さらに50を回復したことを好感して買いが優勢となった。ただ、その後は来週に発表が予定されている大手ハイテク企業の決算を見極めたいとの様子見ムードが強まったことや、週末のポジション調整から上値の重い動きとなった。ダウ平均株価は、指標結果を受けて序盤に前日比72ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じて一時98ドル安まで下落する場面もあった。ただ、その後は底固い動きとなり、22.34ドル高(+0.07%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは12.90ポイント高(+0.11%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場で米経済指標が軒並み悪化したことを受けて米金利が低下してドル売りとなった流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ただ、序盤に前日比100円超下落した日経平均株価が上昇に転じ、一時120円高となったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことも支援材料となった。
(2)ただ、上昇一服後は再び上値の重い動きとなり、午後に入り、日経平均株価が再び軟調な動きとなり、一時129円安まで下落した。さらに、欧州時間では時間外取引で米長期金利の低下が続いたことから、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(3) 米国市場では、米金利低下を背景にドルが主要通貨に対して下落した欧州市場の流れを引き継ぎ、序盤から軟調な動きとなった。しかし、4月の米製造業・非製造業PMIがともに予想外の上昇となり、製造業PMIが6ヵ月ぶりに50を回復、非製造業PMIが2022年4月以来の高水準となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.497%から3.577%まで上昇するなど、米金利が軒並み上昇したことも加わり、ドル/円は序盤の133.55から134.49まで上昇した。ただ、上昇一服後は米金利が上げ幅を縮小したこともあり、ドルは終盤まで上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
週明けの東京市場では、新規材料に乏しく序盤から限定的な動きとなっているが、前週末の海外市場でドル円・クロス円が堅調な動きとなったこともあり、やや上値の重い動きが予想されている。本日の米国市場では、主要な経済指標の発表がないことや、明日から週末まで主要な経済指標の発表を控えていることもあり、積極的な売買が手控えられて限定的な動きが続く可能性も考えられる。
本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート
ドル/円は、一目均衡表の雲上限ライン近辺で上値の重い動きが続いている。雲上限ラインは本日134.227に位置しているが、ここから連日低下が続き28日には133.07まで低下することから、この動きに沿って軟調な動きとなるのか、完全に上抜けて一段の上昇となるのか注目される。
目先の動きを見る上で注目されるオシレーターのMACDでは、両線の乖離幅が縮小しており、両線がクロスすると目先の軟調な動きを示唆する形状となることから、両線の動きに注目したい。
目先の下値のポイントは、前週末に下支えられた一目均衡表の転換線(本日は133.566)となり、ここを下抜けると雲下限ライン(132.563)、基準線(132.374)となる。一方、上値のポイントは雲上限ラインとなり、ここを上抜けると直近高値の135.111を目指す展開も考えられる。