前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、月末と四半期末であることから、実需のドル買い・円売りが観測されたこともドル円・クロス円の押し上げ要因となった。欧州市場では、欧州主要株価指数が序盤から上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなったが、米長期金利が低下する場面では、ドルが下落する場面もあった。
米国市場では、リスク回避の動きが和らいだことで欧米の主要株価指数が上昇するなど、ドル円・クロス円も序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、一時132.66まで上昇したものの、米金利が低下に転じたことに合せ、132.19まで下落した。ただ、米中古住宅販売仮契約が市場予想を上回ったことや、米金利が持ち直したことからドルは再び堅調な動きとなり、ドル/円は132.88まで上昇した。
米株式市場では、米銀行の経営破綻を背景にした金融システムへの懸念が後退したことや、序盤に発表された2月の中古住宅販売仮契約が市場予想に反して上昇したことを受けて、主要株価指数は序盤から買い優勢となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比333ドル高まで上昇した。引けにかけて高値圏を維持したまま、323.35ドル高(+1.00%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、210.16ポイント高(+1.79%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、金融システムに対する不安が和らいでいることから、投資家のリスク回避の動きが和らぎ、さらに日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。また、月末と四半期末、年度末が重なる実質的な最終売買日であり、仲値公示にかけて実需のドル買い・円売りが観測されたことから、ドル/円は序盤の130.76から131.80まで上昇し、クロス円も堅調な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が一段の上昇となり、一時前日比379円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円も一段の上昇となり、ドル/円は132.09まで上昇した。欧州時間では、欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったものの、時間外取引で米長期金利が低下したことを受けて、ドルは軟調な動きとなる場面もあったが、金利が上昇に転じると再び堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、金融システムを巡る懸念が和らいだとの見方から欧米の主要株価指数が上昇するなどリスク回避の動きが和らぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の132.16から132.66まで上昇したものの、5日ぶりの高水準まで上昇していた米10年債利回りが低下に転じたことに合せ、一時132.19まで下落した。ただ、米中古住宅販売仮契約が市場予想を上回ったことを受けて底固い動きとなり、さらに米7年債入札結果を受けて米金利が持ち直したことからドルは再び堅調な動きとなり、ドル/円は132.88まで上昇した。
本日のトピックス
金融システム不安が後退したことからドル円・クロス円は堅調な動きが続いている。ただ、東京市場では、日経平均株価が下落して始まり、下げ幅を拡大する動きとなったことから、ドル円・クロス円もやや上値の重い動きとなった。ただ、マーケットの注目は来週末の米雇用統計に移っていることもあり、今週は堅調な動きが続くとの見方もある。
本日の海外市場では、ドイツの消費者物価指数の発表が予定されており、市場予想では大幅な低下が予想されている。結果を受けてECBの金融政策に対する思惑が交錯する可能性もあり、結果が注目されている。また、米国市場では第4四半期の米GDP、個人消費、新規失業保険申請件数の発表が予定されており、こちらの結果にも注目したい。
3/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
第4四半期GDP(前期比年率)
GDPは、一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの付加価値の額を合計したもので、国内の経済規模を測るための指標の一つ。GDPの伸び率は、経済成長率を表す指標として重要視されている。そして、個人消費はGDPのおよそ7割を占めることから、構成指数の中では特に重要視されている。
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2.7% | 2.7% |
前回は、市場予想を下回り、下方修正された。GDPの約7割を占める個人消費が2.1%から1.4%まで下方修正されたことが影響した。今回は、前回から横ばいが予想されており、前期の3.2%からはやや低下となる。 |