前営業日トピックス
日本市場が休場となり、新規材料に乏しい中でドル円・クロス円は限定的な動きとなった。ただ、中国株が上昇したこともあり、下値は限定的で底固い動きも見られた。欧州時間に入ると、欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことや、米長期金利が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、欧州市場の堅調な流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。ただ、その後は米金利が再び上昇したことに合わせてドルは堅調な動きとなり、ドル/円は序盤の安値の131.79から132.63まで上昇した。一方、ドル/円の上昇に連れてクロス円も堅調な動きとなった。
米株式市場では、UBS銀行によるクレディ・スイス銀行の救済合併が発表され、金融システム不安が和らいだことから主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらに、イエレン米財務長官が講演で銀行が破綻した際には預金を全額保護する可能性に言及したことも投資家の安心感を誘った。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、前日比349ドル高まで上昇した。その後、一時101ドル高まで上げ幅を縮小したものの、引けにかけて再び堅調な動きとなり、316.02ドル高(+0.98%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、184.57ポイント高(+1.58%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本が祝日で主要市場が休場となる中、新規材料に乏しくドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。
(2)欧州時間に入り、欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことや、米株価先物が上昇したこと、さらに時間外取引で米長期金利が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。特に、欧米の金融機関に対する過度な不安が後退したとの見方から投資家のリスク回避の動きが後退してドル円・クロス円は上げ幅を拡大した。ドル/円は、アジア時間に付けた131.03から132.44まで上昇した。
(3)米国市場では、経営不安が高まった金融機関への支援や救済合併が発表されたことで、欧米の金融不安に関する過度な懸念が和らぎ、ドル円・クロス円が堅調な動きとなった欧州市場の流れが一服し、序盤から上値の重い動きとなった。ただ、その後は米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.533%から3.609%まで上昇したことに合わせてドルは堅調な動きとなり、ドル/円は序盤の安値の131.79から132.63まで上昇した。一方、ドル/円の上昇に連れてクロス円も堅調な動きとなった。
本日のトピックス
欧米の金融システム不安への過度な懸念が和らいでいることが材料視され、休場明けの東京市場では、日経平均株価が序盤から500円超上昇するなど、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、本日はFOMCの結果を控えていることから様子見ムードが強まり、発表までは限定的な動きとなる可能性も予想されている。
FOMCでは、利上げがあるのかどうかが注目されており、さらにメンバーの金利予測(ドットチャート)、パウエルFRB議長の会見での発言が注目されており、結果次第では大きな動きとなる可能性も考えられることから注意も必要だろう。