前営業日トピックス
東京市場では、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなったが、日経平均株価が下落に転じて下げ幅を拡大したことから、上値の重い動きとなった。その後、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなったが、対ドルで下落したことから、クロス円は上値の重い動きとなった。その後は米長期金利が上昇したことを受けて、ドルは堅調な動きとなった。
米国市場では、米長期金利の上昇を背景にドルは序盤から堅調な動きとなった。さらに、米製造業PMIが市場予想を上回ったことも、ドルの押し上げ要因となった。その後は、米中古住宅販売件数が12年ぶりの低水準となったことを受けてドルは下落に転じた。一方、ラガルドECB総裁のタカ派発言を受けてユーロは対円で一時昨年12/20以来の高値を更新したが、その後は下落に転じた。
米株式市場では、最近の米経済指標の結果を受けて、FRBの金融引き締めが長期化するとの観測が高まり、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。さらに、米長期金利が上昇したことも圧迫要因となり下げ幅を拡大した。ダウ平均株価は、序盤から軟調な動きとなり、終盤に一時前週末比710ドル安まで下落して1/20以来の安値となった。引けにかけて安値圏を維持したまま697.10ドル安(-2.06%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、294.97ポイント安(-2.50%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。序盤に下落した日経平均株価がプラス圏に値を戻したものの、その後再び下落に転じて前日比172円安まで下落したことから、ドル円・クロス円は下落に転じた。しかし、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことから、ドルは主要通貨に対して上昇した。
(2)その後、ドル/円は方向感の乏しい動きとなったが、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで軟調な動きが続いたことから、対円でも上値の重い動きとなった。欧州市場では、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドルは堅調な動きとなり、クロス円も底固い動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、米長期金利の上昇を背景にドルは序盤から堅調な動きとなった。さらに、米製造業PMIが市場予想を上回ったことも加わり、ドルは主要通貨に対して一段の上昇となった。ドル/円は、序盤の134.63から135.23まで上昇して昨年12/20以来の高値を更新した。
(4)その後は、米中古住宅販売件数が12年ぶりの低水準となったことを受けてドルは下落に転じ、ドル/円は134.67まで下落した。ただ、米10年債利回りが一時3.958%まで上昇して昨年11/10以来の高水準となったこともあり、ドルは終盤まで底固い動きとなった。一方、ラガルドECB総裁が「2023年はユーロ圏諸国のリセッション見込まず」「3月の理事会では0.50%の利上げ予定」とタカ派発言を受けて、主要通貨に対して上昇、対円では144.16まで上昇して12/20以来の高値を更新した。
本日のトピックス
前日の海外市場では、ドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル/円やユーロ/円などは昨年1/20以来の高値を更新したが、その後は上値の重い動きとなるなど、方向感の乏しい動きとなっている。
本日は、米国の主要な経済指標の発表がないものの、FOMC議事要旨の公表が予定されている。また、24日には日銀の正副総裁候補の国会所信聴取を控えており、内容を見極めたいとの様子見ムードも強まっていることから、積極的にポジションを取りにくい状況と見られており、引き続きレンジ内での展開が続く可能性も考えられる。