前営業日トピックス
東京市場では、序盤に発表された1月東京都区部消費者物価指数が市場予想を上回ったことを受けて、円買いが優勢となった。また、上昇して始まった日経平均株価がマイナス圏まで下落したことも影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。下げ一服後は値を戻す動きとなったものの、上値は限定的だった。欧州時間に入り円買いが優勢となったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米PECコア・デフレーターが鈍化したことから、米国の利上げ停止への思惑が膨らみドルは主要通貨に対して下落した。ただ、その後に発表されたミシガン大消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことから持ち直したものの、値動きは限定的だった。
米株式市場では、序盤に発表された米経済指標で米国のインフレ減速が示されたことから、FRBが利上げペースを緩めるとの見方が広がり、主要株価指数は堅調な動きとなった。ただ、週末のポジション調整も入り、終盤には上げ幅を縮小した。ダウ平均株価は、序盤から底固い動きとなり、終盤には一時前日比214ドル高まで上昇した。しかし、引けにかけて上げ幅を縮小し、28.67ドル高(+0.08%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、109.30ポイント高(+0.95%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤に発表された1月の東京都区部消費者物価指数でコア指数が1981年5月以来の高い伸び率となったことを受けて円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。さらに、上昇して始まった日経平均株価が下落に転じてマイナス圏まで下落したことや、実需のドル売りなども観測され、ドル/円は序盤の130.24から129.50まで下落する動きとなった。
(2)下げ一服後は、底固い動きとなり、さらに時間外取引で米長期金利が上昇したことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、安値の129.50から130.27まで上昇したものの上値は限定的となり、欧州時間では再び円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は下落した。
(3)米国市場では、序盤に発表された個人所得・支出統計で、FRBが金融政策を判断する上で重視している米PECコア・デフレーターが鈍化したことから、利上げ停止への思惑が膨らみドルは主要通貨に対して下落した。ただ、次回のFOMCでは小幅ながら利上げが決定されることが確実視されていることもあり、下値は限定的となった。その後、ミシガン大消費者信頼感指数や住宅関連指標が市場予想を上回ったことからドルは持ち直した。ドル/円は、一時129.56まで下落した後130.00台まで値を戻したが、終盤までは上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
今週は、米国、ユーロ圏、英国の金融政策発表が予想されており、神経質な動きが予想されている。特に、目先の利上げは織り込まれていることから、今後の政策の動向に注目が集まっている。
本日の東京市場では、月末の五・十日であることから、実需ドル買い・円売りなども観測されており、ドル円・クロス円は堅調な動きも見られた。海外市場では、ドイツのGDPの発表があるものの、米国の主要な経済指標の発表がないことから、限定的な動きが予想されている。ただ、先週末に米国のインフレ指標が低下したこともあり、2月と3月の利上げの後は利上げが停止されるとの思惑も広がっていることから、ドルの上値は限定的との見方もある。