前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場で円売りが続いた流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。また、日銀の政策修正への思惑も根強く、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。ただ、欧州時間の序盤には下げ一服となり、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米製造業・サービス業PMIが市場予想を上回る結果となり、米長期金利の上昇とともにドルは堅調な動きとなった。しかし、その後に発表されたリッチモンド連銀製造業指数が2020年5月以来の大幅なマイナスとなったことや、米長期金利の急速な低下を背景にドル売りに転じ、ドル/円の動きにクロス円も上昇後に下落した。
米株式市場では、前日まで上昇が続いたことで序盤は利益確定の売りが先行した。しかし、FRBによる利上げペースが鈍化するとの見通しを背景に買いが入り持ち直した。ただ、決算発表が本格化している中、業績を見極めたいとの思惑もあり、値動きは限定的だった。ダウ平均株価は、序盤に一時前日比319ドル安まで下落したものの、その後は上昇に転じて終盤に153ドル高まで上昇した。ただ、引けにかけて上げ幅を縮小し、104.40ドル高(+0.31%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、プラス圏に値を戻す場面もあったが上値が抑えられ、30.14ポイント安(-0.27%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)海外市場の堅調な流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。日経平均株価が上昇して始まり、前日比391円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなる場面もあった。ただ、日銀の政策修正への思惑が根強くドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。一方、ECB当局者から積極的な引き締め姿勢が示されたことが引き続き材料視され、ユーロは対ドルで堅調な動きとなった。
(2)下げ一服後は底固い動きとなり、日経平均株価が上げ幅を拡大したことから、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。しかし、その後は再び円買いが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。欧州時間に入ると米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。序盤に発表された米製造業・サービス業PMIが市場予想を上回る結果となり、米長期金利の指標なる米10年債利回りが3.480%から3.552%まで上昇したことを受けて、ドルは堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の130.20から131.12まで上昇し、ドル/円の動きにクロス円も連れ高となった。
(4)その後に発表されたリッチモンド連銀製造業指数が2020年5月以来の大幅なマイナスとなったことや、上昇していた米10年債利回りが3.450%まで急速な低下となったことからドル売りに転じた。ドル/円は129.87まで下落し、クロス円も軟調な動きとなった。
本日のトピックス
アジア時間では、中国の春節で市場参加者が少なく、方向性に乏しい動きが続くと見られている。本日の米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がないことから、日米の金利差や株価の動きをにらみながらの展開になる可能性が考えられる。特に、株式市場では米主要企業の四半期決算の発表が予定されていることから、決算発表の内容も注目されている。