前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ただ、上昇一服後は上値の重い動きとなり、さらに時間外取引で米長期金利が低下したことも加わり、ドルは上値の重い動きとなり、クロス円もドル/円の動きに連れて上値の重い動きとなった。しかし、下げ一服後は堅調な動きとなり、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。
米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、米JOLT求人件数が予想を上回ったことや、米長期金利が上昇に転じたことも加わり、ドルは主要通貨に対して一段の上昇となった。ドル/円は132.72まで上昇し、欧州通貨や資源国通貨もドル/円の上昇に連れて対円で堅調な動きとなった。
米株式市場では、中国経済の正常化への期待感に加え、欧州株の上昇を受けて主要株価指数は序盤から底固い動きとなった。ただ、FOMCの議事要旨を受けて、FRBが政策金利を高水準で維持する姿勢が改めて示されたことが圧迫要因となり、ダウとナスダックは終盤にマイナス圏まで下落する場面もあった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比272ドル高まで上昇した。その後は下落時転じてマイナス圏まで下落したものの、引けにかけて値を戻して133.40ドル高(+0.40%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、71.78ポイント高(+0.69%)で終了した。
米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、休み明けで実需のドル買い・円売りも観測され、ドル/円は序盤の130.98から131.45まで上昇した。ただ、上昇一服後ドル円・クロス円は上値の重い動きとなり、ドル/円は130.58まで下落した。
(2)下げ一服後は底固い動きとなり、ドル/円は131円台まで値を戻す動きとなった。しかし、欧州時間に入り時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、ドル/円は一時129.93まで下落した。下げ一服後は、昨年末から円買いが続いた反動なども意識されて円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後に発表された米JOLT求人件数が予想を上回る結果となったことや、低下が続いた米長期金利が上昇に転じたことも加わり、ドルは主要通貨に対して一段の上昇となった。ドル/円は、日本時間に付けた高値の131.45を上抜けるとストップロスを巻き込んで一段の上昇となり、132.72まで上昇した。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで上値の重い動きとなったものの、対円ではドル/円の上昇に連れ高となった。
本日のトピックス
昨年末から円買いの動きが続いた流れが一服し、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。さらに、FOMCの議事要旨で利上げ継続が示されたことや、2023年に利下げ開始が適切になると予想するメンバーがいなかったことが明らかとなったことも加わり、ドルは底固い動きとなった。
目先の利上げ継続が示されたことで、ドルは底固い動きが続くと見られている。ただ、米経済の鈍化傾向が示される場合には、利上げの停止の思惑が膨らむ可能性もあるが、昨晩発表された米国の求人件数が予想を上回るなど、米経済指標の結果が引き続き良好な結果となる場合には、利上げ継続の思惑が高まる可能性も考えられることから、週末の米雇用統計を含め、経済指標の結果が注目される。
本日の米国市場では、ADP雇用統計、新規失業保険申請件数の発表が予定されており、週末の米雇用統計を予想する上で注目されており、また米経済の現状判断する上で注目されている。
1/5の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:15 | 米国 |
12月ADP雇用統計 ![]()
ADP雇用統計は、民間の給与計算代行サービス会社であるADP(Automatic Data Processing)社のデータを用いて、マクロエコノミック・アドバイザーズ社が発表している雇用統計。2200万人の支払い給与の動向に基づき算出、通常米国雇用統計が発表される2営業日前に発表されるため、米国雇用統計の結果を予想する上でよく参考にされる。
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14.5万人 | 12.7万人 |
前回は市場予想に反して減少となり、2021年1月以来の低い伸びとなった。景気見通しが悪化する中、雇用が抑えられた可能性も指摘され、また大手の人員削減の影響を指摘する向きもあった。今回は、前月から伸び幅が拡大すると予想されているが、拡大は小幅に留まると見られている。 | ||||
22:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数(12/31までの週) ![]()
新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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22.5万件 | 22.5万件 |
前回は市場予想と一致したものの、前週から増加となった。一方、失業保険継続受給者数は市場予想を上回る結果となり、こちらも前週から増加となり、ともにやや冴えない結果となったものの、堅調さが維持されていることが示された。今週は、前週と変わらず予想となっており、労働市場の目立った悪化はないと見られている。 |