前営業日トピックス
前日の海外市場終盤の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。また、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなり、一時前日比560円超下落したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。午後には下げ止まりが見られたものの、上値の重い動きが続いた。さらに、欧州市場では欧州主要株価指数が序盤から下落したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
米国市場では、序盤からドル円・クロス円は底固い動きとなった。しかし、12月の米製造業PMIが予想外の悪化となったことを受けて、米長期金利の低下とともにドルは軟調な動きとなり、ドル/円は136.29まで下落した。一方、欧州通貨や資源国通貨もドル/円の動きに連れて対円で軟調な動きとなった。ただ、終盤には複数の米金融当局者のタカ派発言を受けて、底固い動きとなった。
米株式市場では、欧米中銀の金融引き締めの長期化に伴う景気後退への警戒感が根強く、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。また、米経済指標が悪化したことも圧迫要因となり、下げ幅を拡大した。ダウ平均株価は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比547ドル下落した。その後は、下げ幅を縮小して281.76ドル安(-0.85%)で終了した。なお、3日間の下げ幅は1188ドルとなった。一方、ハイテク株中心のナスダックは、105.12ポイント安(-0.97%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場でのドル高に対するポジション調整の動きからドルは序盤から主要通貨に対して上値の重い動きとなった。ドル/円は、前日の東京市場から約3円程度上昇したことから、序盤から軟調な動きとなり、序盤の高値の137.81から136.96まで下落する動きとなった。さらに、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなり、一時前日比468円安まで下落したことに加え、週末を控えた利益確定売りが出たことも圧迫要因となった。
(2)下げ一服後は、底固い動きとなったものの、上値は限定的となった。また、欧州時間では、欧州主要株価指数が序盤から軟調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。しかし、その後に発表された12月の米製造業PMIが予想外の悪化となったことを受けて、米長期金利の低下とともにドルは軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤に付けた高値の137.35から136.29まで下落した。一方、欧州通貨や資源国通貨は、ドル/円の動きに連れて対円で軟調な動きとなった。ただ、ニューヨーク連銀総裁が「FRBはインフレを2%に戻すために必要な行動をとる」、クリーブランド連銀総裁が「公表された見通しよりも高い水準まで金利を引き上げる必要が出てくる可能性も」との発言を受けて、FRBの金融引き締めの長期化がするとの見方が改めて高まり、底固い動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、新総裁の下で大規模緩和の修正に向けた取り組みが始まると報じられたことを受けて円買いが先行し、ドル円・クロス円は前週末の海外市場の終値からギャップダウンして始まった。ただ、新総裁就任まではまだ時間があることから値を戻す動きも見られ、序盤から思惑が交錯する動きとなった。新規材料に乏しいこともあり、引き続き思惑が交錯する展開が考えられる。
本日の海外市場では、主要な米国の経済指標の発表がないことや、20日の日銀金融政策決定会合の結果発表や黒田総裁の会見を見極めたいとの様子見ムードが強まる可能性も考えられる。特に、報道内容に関してどのような発言をするのか注目されている。
12/19の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
12月NAHB住宅市場指数
NAHB住宅市場指数は、全米住宅建築業者協会(NAHB)が加盟業者を対象にした一戸建て住宅の販売状況調査を基にした指数。50が判断の基準となり、50を下回ると住宅建設業者の多くが現況を「悪い」とみていることを示すことから、住宅市場の先行指標となる。
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34 | 33 |
前回は市場予想を下回り、11ヵ月連続の低下となり、2020年4月以来の低水準となった。一戸建て住宅販売の現況、見通し、見込み客足指数いずれも前月から低下したことが影響した。今回は、前月から改善が予想されているが、低下が続いた反動との見方もあり、改善が続くかどうかがポイントとなるだろう。 |