前営業日トピックス
アジア市場では、日本市場が休場となる中、序盤からドル円・クロス円は底固い動きとなった。しかし、中国株が下げ幅を拡大したこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。その後、欧州株が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表された7月の米生産者物価指数が前月から鈍化したことや、米新規失業保険申請件数が約9ヵ月ぶりの高水準となったことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。しかし、下げ一服後、値頃感の買い戻しに加え、低下していた米10年債利回り上昇に転じたことに合わせてドルは主要通貨に対して上昇、対円では133.13まで上昇した。
米株式市場は、序盤に発表された7月の米生産者物価指数が、前月比で2年3ヵ月ぶりに低下したことから、インフレ加速への懸念が後退したことから、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。しかし、上昇一服後に米長期金利が上昇したことから上げ幅を縮小、金利動向に敏感なナスダックは下げ幅を拡大した。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、前日比342ドル高まで上昇した。しかし、その後は下落に転じて一時19ドル安まで下落したものの、終盤に持ち直して27.16ドル高(+0.08%)で終了した。一方、ナスダックは74.89ポイント安(-0.58%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)アジア市場では、日本市場が休場となり新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は限定的な動きとなった。ただ、香港や上海株が下げ幅を拡大する動きとなったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。その後、欧州時間に入り、欧州主要株価指数が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は持ち直した。
(2)米国市場では、序盤に発表された7月の米生産者物価指数が、前月比で市場予想に反して2年3ヵ月ぶりに低下するなど、前月から鈍化したことからインフレ加速への懸念が後退、FRBによる大幅利上げ観測が和らいだことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。さらに、米新規失業保険申請件数が2021年11/13までの週以来、約9ヵ月ぶりの高水準となったこともドルの圧迫要因となった。
(3)下げ一服後は、値頃感の買い戻しに加え、2.721%まで低下していた米10年債利回りが2.900%まで上昇したことから、ドルは主要通貨に対して上昇となり、対円では序盤の安値131.73から133.13まで上昇する動きとなった。
本日のトピックス
本日の米国市場では、米輸出入物価指数とミシガン大学消費者信頼感指数の発表が予定されている。今週発表された物価関連の経済指標はいずれも低下となり、インフレの鈍化が確認されたことから、発表後に動きが出たことから、本日の物価関連の経済指標の結果にも注目が集まっている。一方、ミシガン大学消費者信頼感指数は、前回過去最低に落ち込んだ6月の結果から小幅改善しており、引き続き改善傾向が続くのか注目されている。
8/12の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
8月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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52.5 | 51.5 |
前回の確報は、市場予想を上回り、3ヵ月ぶりの上昇となった。長期のインフレ期待が上方修正され、期待指数も1980年以来の低水準となり、消費者の先行きに対する懸念が高まっていることが示された。今回は、前月から上昇が予想されているが、先行きに関連する指数が改善しているのか注目したい。 |