前営業日トピックス
東京市場では、下落して始まった日経平均株価が上昇に転じたことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、仲値公示にかけては実需のドル買い・円売りが観測されたことから、ドルは堅調な動きとなった。また、時間外取引で米長期金利の上昇を背景にドルは対円で一段の上昇となった。一方、午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大したことから、クロス円も堅調な動きとなった。しかし、ドイツやユーロ圏の経済指標が冴えない結果となったことから、ユーロは主要通貨に対して軟調な動きとなった。一方、米長期金利が低下したことから、ドルも軟調な動きとなった。
米国市場では、米PMI速報値で総合指数が2020年5月ぶりに景気の判断基準となる50を下回ったことから、米景気後退への警戒感から投資家のリスク回避の動きが強まり、さらに、米長期金利が低下したことを受けて、ドルは主要通貨に対して下落となった。対円では序盤の一時135.57まで下落して、7/8以来の安値となった。ただ、下げ一服後は、米長期金利が持ち直したこともあり、ドルは底固い動きとなった。
米株式市場では、7月の米PMIの総合指数が市場予想を下回り、景気拡大・縮小の判断基準となる50を割り込んだことから米景気後退懸念が高まり、売りが優勢となった。さらに、米企業決算が冴えない結果となったことも圧迫要因となった。ダウ平均株価は、序盤に前日比182ドル高まで上昇したものの、経済指標の悪化を受けて下落に転じ、一時305ドル安まで下落した。終盤にかけて下げ幅を縮小し、137.61ドル安(-0.43%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは225.50ポイント安(-1.87%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、一時137.02まで下落して7/13以来の安値を付けた。その後、100円超下落した日経平均株価が上昇に転じて107円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、時間外取引で米10年債利回りが上昇したことから、ドル/円は堅調な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。しかし、欧州時間ではドイツや欧州のPMIが50を下回ったことからユーロは主要通貨に対して軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、米PMI速報値で総合指数が2020年5月ぶりに景気の判断基準となる50を下回ったことで、米景気後退への警戒感から投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。さらに、米長期金利の指標となる米10年債利回りが2.819%から2.728%まで低下して5月以来の低水準となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して下落となり、対円では序盤の137.00から135.57まで下落し、7/8以来の安値となった。
(4)下げ一服後は、米長期金利が持ち直したこともあり、ドルは底固い動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨は対円では上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
先週末に、欧米の経済指標の悪化を受けて、世界的な景気後退への懸念が高まったことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。週明けの東京市場では、前週末の軟調な動きが一服し、序盤から堅調な動きとなっているが、景気鈍化懸念も根強く上値は限定的と見られている。
本日の米国市場では、主要な経済指標の発表がないことや、明日からの米FOMC(結果発表は27日)を控えて様子見ムードが強まることが予想されており、方向性の乏しい動きが続く可能性も考えられる。