前営業日トピックス
東京市場では、序盤からドル円・クロス円は堅調な動きとなったが、上昇一服後は上値の重い動きとなった。特に、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して下落したことから、対円でも軟調な動きとなり、一時126.86まで下落した。一方、日経平均株価が序盤から堅調い動きとなり、一時前週末600円超上昇したことから、クロス円は堅調な動きとなった。さらに、アジア株の上昇を受けて欧州主要株価指数も上昇したことから、リスク選好の円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、欧州時間の流れを引き継ぎ、序盤から堅調な動きとなった。ただ、米国がMemorial Dayの祝日で主要市場が休場となったことから、欧州市場の取引終了後のドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きが続いた。なお、序盤に発表された5月のドイツの消費者物価指数が過去最高を更新したことを受けて、ECBの利上げへの期待が高まり、ユーロは対円で5/11以来、対ドルで4/25以来の高値を更新した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前週末の海外市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。上昇一服後は、上値の重い動きとなったが、日経平均株価が上昇して始まったことや、欧州通貨や資源国通貨が対ドルで上昇したことから、円に対しても堅調な動きとなった。一方、五・十日で実需のドル買い・円売りが観測されたことから、仲値公示近辺ではドル/円は底固い動きも見られたが、仲値通過後は欧州通貨や資源国通貨に対して下げ幅を拡大したことから、対円でも序盤に付けた127.34から126.86まで下落した。
(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大し、前週末比619円高まで上昇し、4/21以来の高値を付けたことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。さらに、アジア株の上昇を受けて欧州主要株価指数も堅調な動きとなったことから、投資家のリスク選好の動きが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、アジアや欧州主要株価指数が上昇したことでドル円・クロス円が堅調な流れとなった欧州時間の流れを引き継ぎ、序盤から堅調な動きとなった。欧州時間に発表された5月のドイツの消費者物価指数が過去最高を更新したことを受けて、ECBの利上げへの期待が高まり、ユーロは対円で5/11以来、対ドルで4/25以来の高値を更新した。ただ、米国がMemorial Dayの祝日で主要市場が休場だったことから、欧州時間の終了後はドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きが続いた。
本日のトピックス
本日の海外市場では、欧米の複数の主要な経済指標の発表が予定されており、結果に注目したい。また、昨日ドイツのインフレ率が過去最高を更新したことで、ECBの利上げ期待が高まったことからユーロが上昇したが、引き続き堅調な動きとなるのか注目されている。
休場明けの米国市場では、5月の米消費者信頼感指数の発表が予定されており、前月からさらに低下が予想されている。消費者が米国経済先行きに対する懸念が示されれば、ドルの圧迫要因となる可能性も考えられる。
一方、バイデン米大統領とパウエルFRB議長の会談も予定されており、米経済や金融政策に関して議論されると見られている。会談の内容が今後の政策などに反映されるとの見方もあり、会談の内容が注目されている。
5/31の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
5月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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103.8 | 107.3 |
前回は市場予想を下回り、3月の結果から小幅低下となった。期待指数は前月から上昇したが、現況指数が低下したことが影響した。インフレ高進が家計を圧迫しているものの、賃金の上昇などにより消費は底固さが見られる。ただ、消費の堅調さがどこまで続くのか懐疑的な見方もある。今回は、一段の低下が予想されており、予想通りの結果なら昨年2月以来の低水準となる。 |