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2024-11-13 03:55:09

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2022年5月27日

マーケットトピックス 2022年5月27日

前営業日トピックス

東京市場では、日経平均株価が上昇して始まったことや、実需のドル買いが観測されたことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、一時前日比220円超上昇した日経平均株価がマイナス圏まで下落したことや、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。さらに、黒田日銀総裁の発言を受けて円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。

米国市場では、第1四半期の米GDP改定値が速報値から下方修正されたものの、ドルの下値は限定的となり、その後米株価先物の上昇や米長期金利の上昇を受けて、ドル/円は堅調な動きとなり一時127.42まで上昇した。一方、米主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことから、クロス円も堅調な動きとなった。ただ、上昇一服後はドル円・クロス円は上値の重い動きとなり、米7年債入札が好調だったことで米長期金利の低下が続き、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、対円でも127.05まで下落した。

米株式市場では、米大手百貨店の良好な決算発表を受けて、米国の個人消費は堅調との見方が広がり、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらに、FRBの利上げ加速に対する警戒感が和らいだことも引き続き投資家心理を支えた。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きが続き、一時前日比653ドル高まで上昇した。引けにかけて上げ幅を縮小し、516.91ドル高(+1.61%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、305.91ポイント高(+2.68%)で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比220円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。さらに、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたことや、時間外取引の米長期金利の指標となる10年債利回りが2.78%まで上昇したことを受けて、ドル/円は127.58まで上昇した。

(2)仲値通過後はドル買いが一服したことや、米10年債利回りが2.72%まで低下したことから、ドル/円は上値の重い動きとなった。一方、上昇していた日経平均株価もマイナス圏まで下落となり、終盤まで上値の重い動きが続いたことから、クロス円も軟調な動きとなった。さらに、黒田日銀総裁が出口戦略に言及したことを受けて円買いが優勢となり、ドル円・クロスは一段の下落となった。

(3)下げが一服して値頃感の買い戻しが優勢となる中、米国市場の序盤に発表された第1四半期の米GDP改定値が速報値から下方修正されたことを受けて、初動は小幅ドル売りに反応した。ただ、米株価先物の上昇や米長期金利の上昇を受けて、ドル/円は堅調な動きとなり、発表直後に付けた安値の126.89から127.42まで上昇した。一方、大手百貨店の良好な決算発表が相次いだことで、米景気悪化への過度な懸念が後退したとの見方が広がり、米主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことから、クロス円も堅調な動きとなった。

(4)上昇一服後、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。その後、米7年債入札が好調だったことで米債券買い(利回りは低下)が優勢となり、米長期金利の低下が続いたことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、対円でも127.05まで下落した。

本日のトピックス

昨日発表された米国の大手百貨店の四半期決算が堅調な結果となったことで、米国の個人消費は堅調であり、米景気悪化への過度な懸念が後退したとの見方が広がった。しかし、全体的には依然として米景気減速懸念が燻っており、ドルは上値の重い展開が続いている。一方、ECBメンバーの早期の利上げ開始など、タカ派発言が続いており、これが好感されてユーロはドルや円に対して堅調な動きが続いている。

ドルは年央まで利上げが継続されると見られているが、過度の利上げ期待が後退していることから、以前のようなドルの上昇にはなり難いと見られている。その中で、利上げに伴う米経済への影響が指摘されており、今後の米経済指標の結果で見極めたいとの思惑が高まっている。そのため、今後の米国の経済指標の結果が注目されるだろう。

一方、ロシアのウクライナ侵攻問題の収束の兆しが見られないことから、欧州経済への影響も懸念されており、このことがECBの利上げ期待を後退させるとの見方もある。そのため、欧州経済の回復が示されれば、利上げ期待が高まる可能性もあることから、今後の欧州の経済指標結果にも注目が集まるだろう。

本日、欧州の主要な経済指標の発表はないものの、米国では4月個人所得・支出統計、5月のミシガン大学消費者信頼感指数の発表が予定されている。最近の米経済指標では、米経済の鈍化を示唆する結果が続いており、消費者の消費行動や経済見通しなど懸念が高まるような結果となるのか注目されている。

5/27の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

4月個人支出(前月比)

1ヶ月間に、耐久財(自動車や家電製品など)や、非耐久財(食品や衣料など)、サービス支出(外食・旅行など)において、実際に個人が消費支出した金額について集計した経済指標。
0.7% 1.1%
前回は市場予想を上回る伸びとなり、前年比では1982年以来の大幅な伸びとなった。物価上昇が続く中でも底固い消費が続いていることが示された。一方、個人所得は6ヵ月連続プラスとなり、賃金給与も上昇、貯蓄率は2013年以来の水準に低下した。今回は、伸び幅の縮小が予想されているが、プラスが維持されると見られている。所得や貯蓄率の動きも注目して景気鈍化の兆候を押さえておきたい。
23:00 米国

5月ミシガン大学消費者信頼感指数

ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
59.1 59.1
前回の速報は、市場予想を下回り、2011年以来の低水準となった。根強いインフレ懸念を背景に、消費者の経済見通しが悪化していることが鮮明となった。現況指数は13年ぶりの低水準、期待指数は10年半ぶりの低水準となった3月に次ぐ低水準となった。一方、1年先のインフレ期待は3ヵ月連続で40年ぶりの高水準に留まった。今回の確報値では変わらず予想となっているが、下方修正される場合には下振れとなる可能性も。
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