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2024-11-06 23:20:16

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2022年5月12日

マーケットトピックス 2022年5月12日

前営業日トピックス

東京市場では、米国時間に発表される4月の米消費者物価指数の結果を見極めたいとの思惑から様子見ムードが強まり、ドル/円は序盤から限定的な動きが続いた。さらに、時間外取引で米長期金利が横ばいで推移したことも影響した。しかし、欧州時間に入り、米長期金利が低下した流れに合わせてドルも主要通貨に対して軟調な動きとなり、ドル/円の下落に連れてクロス円も軟調な動きとなった。

米国市場では、序盤に発表された4月の米消費者物価指数の結果を受けて米長期金利が上昇したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、ドル/円は一時130.81まで上昇した。一方、クロス円もドル/円の上昇に連れて堅調な動きとなった。しかし、その後に米長期金利が低下したことに合わせてドル/円も129.44まで下落した。一方、序盤から上昇した米主要株価指数が下落に転じ、終盤にかけて下げ幅を拡大したことから、クロス円も上値の重い動きが続いた。

米株式市場では、最近の相場下落を受けて値頃感の買い戻しが先行したものの、序盤に発表された4月の米消費者物価指数が前年比で市場予想を上回ったことで、高インフレ継続への警戒感が強まり、FRBによる積極的な金融引き締めに対する懸念を背景に、主要株価指数は下落に転じて下げ幅を拡大した。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比423ドル高まで上昇した。しかし、その後は下落に転じて361ドル安まで下落、326.63ドル安(-1.02%)で終了となり5営業日続落、終値ベースで昨年3月以来、約1年2ヵ月ぶりの安値となった。一方、ハイテク株中心のナスダックは373.44ポイント安(-3.18%)で終了した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、日経平均株価が下落して始まり、一時前日比163円安まで下落するなど上値の重い動きとなったことから、ドル円・クロス円も上値の重い動きとなった。その後、日経平均株価がプラス圏まで上昇したことから、底固い動きとなった。

(2)午後に入り、ドルは米国時間に発表が予定されている4月の消費者物価指数の結果を見極めたいとの思惑から限定的な動きが続いた。一方、ユーロやポンドは対ドルで堅調な動きとなったことや、日経平均株価がプラス圏を維持したことから、対円でも底固い動きが続いた。しかし、欧州時間に入り、米長期金利の指標となる米10年債利回りが2.910%まで低下したことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、この動きにクロス円も連れ安となった。

(3)米国市場では、序盤に発表された4月の米消費者物価指数が市場予想を上回る伸びとなったことを受けて、米長期金利の指標となる米10年債利回りが米消費者物価指数の発表前の2.942%から3.073%まで上昇したことを受けて、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、対円でも129.81から東京時間に付けた高値の130.58を上抜けて130.81まで上昇した。一方、クロス円もドル/円の上昇に連れて堅調な動きとなった。

(4)しかし、米消費者物価指数が前月の結果から鈍化したことで、物価は高止まりが続くとの見方がある一方、ピークアウトしたとの見方もあり、思惑が交錯する展開となり、上昇していた米10年債利回りがその後2.905%まで低下した動きに合わせてドル/円も129.44まで下落した。一方、序盤に上昇した米主要株価指数が下落に転じ、終盤にかけて下げ幅を拡大したことから、クロス円も上値の重い動きが続いた。

本日のトピックス

昨日注目された4月の米消費者物価指数では、前年比ベースで約40年ぶりの高水準となった3月の結果(8.5%)から伸び幅が鈍化(8.3%)したものの、市場予想(8.1%)ほどの鈍化とはならなかった。マーケットでは、物価の高止まりが続くとの見方がある一方、物価の上昇はピークアウトしたとの見方もあり、思惑が交錯する動きとなった。前年比ベースでは、8ヵ月ぶりの鈍化となったものの、依然として歴史的高水準を維持していることもあり、今後2、3ヵ月の結果で判断されることになり、引き続き結果が注目されるだろう。

本日の米国時間では、4月米生産者物価指数と米新規失業保険申請件数の発表が予定されており、予想の範囲内の結果なら反応は限定的と見られている。ただ、昨日発表された米消費者物価指数の結果を受けて思惑が交錯する動きとなったことから、物価関連指標である米生産者物価指数の結果に過敏に反応する可能性もあることから、結果に注目したい。

5/12の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

新規失業保険申請件数(5/7までの週)

新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
19.2万件 20.0万件
前回は市場予想を上回る結果となり、2/11までの週以来の高水準となった。3月以降はやや増加傾向となっていることが示されたが、依然として低水準が維持されている。今回は、前回から改善が予想されており、引き続き堅調さが維持されると見られている。
21:30 米国

4月生産者物価指数(前年比)

生産者物価指数(PPI=Producer Price Index)は、米国内の販売業者の販売価格を調査し、算出した物価指数。特に、振れ幅の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が重要視されており、消費者物価指数(CPI)と同様にインフレ圧力を測る指標として注目されている。
10.7% 11.2%
前回は市場予想を上回り、前月比と前年比ともに過去最大の伸びとなり、インフレ圧力が続いていることが示された。エネルギーは前月から伸び幅が縮小したものの、依然と高い伸びとなったことや、食品やサービスは伸び幅を拡大したことが影響した。今回は、前月比前年比ともに前月から伸び幅が縮小すると見られており、物価上昇が一服すると見られている。ただ、一時的な低下なのかピークアウトなのかの判断は今後の統計結果で見極めたい。
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